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おじさんの音楽レビュー#30 『WHALE LIVING / Homecomings』

WHALE LIVING

【WHALE LIVING / Homecomings】

 

<収録曲>
01. Lighthouse Melodies
02. Smoke
03. Hull Down
04. Parks
05. So Far
06. Corridor(to blue hour)
07. Blue Hour
08. Drop
09. Whale Living
10. Songbirds

 


■Homecomings(ホームカミングス)というバンドは、これまでは英語詞の歌を歌うバンドだった。

 

決してボーカルの英語の発音がうまいというわけではなく、英語を棒読みしているだけのような感じだったけど、まぁそれはそれで、良い雰囲気を出していたと言えたと思う。良い曲もたくさんあった。

 

しかし、今回のアルバムでは、1曲を除いて、全編を日本語歌詞で歌うという試みをした。具体的には、最後の【Songbirds】以外は、全編日本語詞の歌になっている。

 


個人的には、この方向性については…大賛成なんです。

 

これは全く個人的な好みなんだが、いつからか、純正の日本のバンドなのに、英語詞で歌を作り歌うバンドに、あんまり興味を示さなくなった。もちろん例外もたくさんあって、ネイティブと何の遜色もないくらい上手な細美さんだったり、ワンオクやドロスのボーカルもずっと上手だと思っている。他にも、決して英語は上手とは言えないけど、好きなバンドは居るんだけど、あえて選んでは聴かなくなっていた。

 

その理由はとても単純で、僕自身が、歌詞を読みながら、これはどういう歌なんだろうって、色々と想像しながら聴くのが好きだから。英語詞の歌を聴いても、その意味が簡単には入ってこなくて、結局は和訳を読みながら聴くという、せっかく英語詞で書かれた歌なのに、その魅力を感じないというか、何か二度手間になっているような気がしていた。

 

だから、これはHomecomingsに限ったことではないんだけど、日本語歌詞には無条件で大賛成なんです。日本語はきれいだし、何より母国語だから、当たり前だが一番馴染むからだ。

 

Homecomingsが日本語歌詞でアルバムを作るという情報を、アルバム発売前から予め嬉しかったけど、作品を買って実際に聴いてみても同じ感想を抱いた。ほら、やっぱりこっちの方が良いじゃん!って。

 


※余談だが。

 

レコードショップでこのアルバムを買おうとレジに持っていったら、レジ係の男子店員がHomecomingsのファンらしくて、「ホームカミングス良いですよねー。僕も好きなんですよ」と、珍しく話しかけてきた。

 

嬉しかったので、今回のアルバムが日本語詞で作られたものだという話題を吹っかけてみたら、相手が食いついてきたので、こいつは営業じゃなくて、本当に好きなんだなって思った笑 短時間だったけど話ができてうれしかったぜ。

 


■さて、アルバムの紹介・感想。

 

曲調としては、ゆったりとした曲が多いので、そこまで盛り上がるところは無いので、退屈と言えば退屈かもしれない。まぁ、Homecomingsの魅力は、そういうところに元々あったし、ゆったり浸るにはちょうどいい一体感を作っている。

 

個人的には、今回のアルバムの曲ではないけれど、【I want you back】とか【Hurts】とか、ノリノリで結構好きなので、あれくらいのテンポの曲が、もっと聴きたいところだったけど。

 


今までのアルバムは、一曲一曲が短編小説のように収録されていたのに対して、今回のアルバム『WHALE LIVING』は、アルバム一枚でひとつの物語が語られているような作品になっている。

 

そういう意味でも、冒頭で紹介した日本語歌詞の試みは作品に合っていると思う。ちゃんと物語を伝えるためには、やっぱ母国語でしっかり書いた方が、読んだ方もそれに浸ることができる。ゆったりとした曲が多いのも、その物語を丁寧に伝えることに特化しているのかもしれない。

 

だから、このアルバムを聴くときは、どんな物語が語られているのだろうって、自分なりに想像しながら聴くのが醍醐味だと思うし、そういう風に作られている作品は、自分としても好きなので嬉しい。そういう意味では、今までのHomecomingsにはない感覚で聴くことができる作品になった。

 


■アルバムタイトルであり、表題曲にもなっている、”WHALE LIVING”という言葉については、収録曲の歌詞の随所に表れる言葉では、”くじらのすみか”という訳し方が良さそうである。

 

INTERVIEW01 – WHALE LIVING

 

Homecomingsが語る最新作『WHALE LIVING』に込めた思いと制作時期に影響を受けた楽曲5選|特集|POPLETA

 

インタビューの中で、この”WHALE LIVING”という言葉について、作者の福富さんは、このように語っている。

 


福富さん「手紙を書いても出さないときってあるじゃないですか。読み返すと恥ずかしくなって出さずに部屋の引き出しにしまっている手紙とか。僕はあるんですけど、そういうのって結局伝わるようにも思ったんです。実際に出してはないし、相手に届いてもいないけど、なぜか言いたかったことや気持ちが伝わる――そういうことってよくある気がした。その背景を膨らませていったなかで、〈WHALE LIVING〉という場所が海の底にあり、郵便局じゃないですけど、そこを介して気持ちが届いているみたいなイメージをしたんです」

 

何か分かるようで、難しい、独特な設定だけど、だからこそ聴いた人が色々と想像できる余地があるのかもしれない。

 


個人的にも想像した物語としては、まず物語の舞台は「海沿いの街」を思い浮かべた。アルバムの中にも、随所にそういう場所を表すような言葉が出てくる。その街では、かつて”僕”と”君”が暮らしていたんだけど、理由はともかく、2人は離ればなれになってしまう。おそらく、”君”の方が、街を出てどこか遠くへ行ってしまったんだろうと思う。

 

何ていうか、2人で過ごした街を離れた”君”も、また同じように海沿いの街で暮らしていて、同じ海が2人を繋げているような、そういうイメージでこの物語を読んでいる。

 

そんな、離ればなれになった2人について、”僕”目線で”君”のことを想いながら暮らしているという様子を、このアルバム全体で歌っている、というような物語を想像している。

 

そして、離ればなれになった2人が、どうにもお互いに伝えることが出来ない想いが、静かに眠っているような場所を”WHALE LIVNG”という言葉で表わしているという感じかな。何ていうか、お互いに何か思い入れがあったのかもしれない同じ海に、時々ふっと一人でやってきては、会話をするように海に気持ちを吐き出すのかもしれない。ここに居ない、その人に向けて。

 

あるいは、”手紙”というフレーズが随所に表れるが、ボトルシップみたいに、海に手紙を流したのかもしれない。それは決して、相手に届くことはないけれど、”WHALE LIVING”という場所に溜まっていって、2人の手紙が会話をしているのかもしれない。

 


■ということで、全部は大変なので、印象に残った曲だけでも紹介しつつ、物語についてしゃべってみる。

 

01. Lighthouse Melodies

 

インタビューの中で、作者の福富さんが、この曲について、ゲームのMOTHERの中で使われている【Eight Melodies】との関連を語っていて、とても嬉しかった。僕自身も実は、ゲームのMOTHERシリーズ(1~3)は、定期的にやり直したくなるほど好きで、ゲームをする習慣がほとんどなくなった今でも、手元に残っている数少ないゲームのひとつである。

 

【Eight Melodies】は、ゲームの中では、子守唄という設定でもあるんだけど、そのイメージを思いながら、【Lighthouse Melodies】を作ったのだという。波が寄せて返すような音がバックで聴こえてきて、どこか知らない場所へとイメージが飛んでいく。鉄琴の音(?)とコーラスとボーカルという、シンプルな構成。

 

アルバムの中だったら、本の表紙的な曲になっている。早速、アルバムタイトルにもなっている”Whale Living”を表わす”くじらのすみか”という言葉も出てきていて、今から物語が始まっていくような雰囲気を作っている。

 


02. Smoke

 

1曲目でゆったりとしたところからの、【Smoke】の入りが好き。何か、一気に物語が始まっていくみたいな感じ。この曲自体もゆったりとしているけれど、アコギの音がすごく心地がいい。

 

この歌(というよりアルバム全体)の物語には、”僕”と”君”という必要最低限のキャラクターしか出てこないので、その二人の物語として自然に読んでいくことが出来る。

 

このアルバムの中の”僕”と”君”は、何らかの理由で離ればなれになっており、終始”僕”が”君”のことを想っているような形で物語が進んでいく。その離ればなれは、決して暗いようには感じないし、”僕”も前向きに生きているように読めるけれど、それでも時より、寂しさをにじませている。

 


忘れないように
ここにずっと書いておくけど
口ずさむ君がいなくなったら
煙の中で消えてしまう

 

”僕”と”君”をつないでいた、特別な歌があったのだろうか。2人で一緒に聴いた記憶、一緒に歌った記憶、そういう思い出を胸に秘めたまま、離ればなれの2人の日々が続いているという想像が膨らんでくる。

 


05. So Far

 

アルバムの中では、一番長い曲で、ボーカルの畳野さんの弾き語りの曲になっている。

 

タイトルの”So Far”、意味は二つあって、「これまでのところ」という意味と、「とても遠い」という意味。どうやら、前者の「これまでのところ」の方が、ネイティブには使われることが多いようだけど、この曲と、アルバムの物語に当てはめるとすると、後者の「とても遠い」が似合うような気がする。

 

ここで、少し気になる表現があって、

 


君に輪っかが
浮かんでたんだ
僕にはないからさ
喋ってごまかしたんだ

 

ここの輪っかって何だろうって考えた時に、その一つとして、”天使の輪っか”が思い浮かんだ。ということは、”君”は、もうこの世に居ない”故人”なのかなっていう想像もできた。だから、離ればなれになった理由としては、悲しいけれど”死別”も考えられるかもしれない。だから、手紙が届かないのも、そういう悲しい理由があったのかなって。

 

まぁ、あくまで極端な想像なので、あんまりこの解釈を当てはめて聴いているわけではない。

 


07. Blue Hour

 

この曲は、アルバムの発売に先立って、MVが前以って発表されていたので、アルバム発売前にも聴くことができた曲だった。

 

この曲だけ聴くと、あんまりイメージが膨らんでこなかったんだけど、アルバムの流れで聴くと、ああこういう曲だったんだなって、気付くことができるのも楽しいところだった。

 

”Blue”という言葉は、少しブルーな気持ちになっているという様子を表しているのと、時間的には、夜に差し掛かって少しずつ暗くなっていく夕方か、あるいは、少しずつ夜が明けていく朝方を思い浮かべた。そういう、どこか気持ち的に切なくなるような時間に、やはり”君”のことを想い出しているという状況かな。だから、”Blue”というよりは、”藍色”みたいな深い色を思い浮かべた。

 


秘密が言葉を漏らしたなら
散らばった
文字が浮かび出した

 

目をつぶって開いたら
僕らは寂しいまま?

 

何ていうか、寂しさを隠すように、ごまかすように暮らしているんだよね、この物語における”僕”は。気丈に振舞って、前向きに暮らしていかなくちゃって。自分の心の中に、隠すようにそういう閉じ込めていても、時々そこからにじみ出て溢れてくる寂しさ。そういうものと対峙しているような歌だと思う。

 

youtu.be

 


09. Whale Living

 

このアルバムの表題曲。先述したとおり、”くじらのすみか”と訳すのが良さそうだが、実際にくじらが暮らしている場所なのではなく、2人の想いを繋げているような場所の象徴として、この作品の中では扱われている。

 


暖かな秘密の場所は
小さな家具
海の底
どこかであの手紙がふいに届くように

 

まさしく、この辺りがこのアルバムのすべてを象徴しているフレーズのように思える。お互い、手紙を出すことも照れくさくて、でもどこかで繋がっていて、確認し合うことはないけれど、同じようなことを考えているような気がしている、みたいな、何ていうか、第六感的なもので繋がっているのかもしれない。

 


10. Songbirds

 

アルバムの中で、唯一の英語詞の歌。散々、日本語がいいなぁと言ってきて、矛盾しているかもしれないけれど、結局は最後のこの曲がアルバムの中で一番好きだったりする。歌詞というよりは、Homecomingsの、これくらいのテンポの曲が好きだな。

 

リズと青い鳥』という映画の主題歌に選ばれて、アルバムの発売前にシングル曲として発表された。その時は、そんなに特別な曲には思わなかったけど、アルバムの最後に入っているのを聴くと、また雰囲気が違って聴こえる。

 

それは、ずっと言っている物語の一部として、新しい気持ちで聴くことが出来たからだ。インタビューの中でも、この曲を作ったことで、新作のモードに切り替えられたとあるので、ひとつの物語の始まりと言うか、まとめみたいな感じになっていると思う。

 


By making it a song,
Can I keep the memory?
I just came to love it at the time.
(歌にしておけば
 忘れないでおけるだろうか
 あの瞬間に好きになったことを)

 

ここの部分は、2曲目に紹介した【Smoke】に出てきた詞に繋がるものがあると思う。

 

2人の関係はどうだったんでしょうね?恋人同士だったのか、それとも、お互い気にし合っているけど、一歩その先に踏み出すことが出来なかった、親しい友達だったのかな。その辺りは、やっぱり聴いた人の想像ということなんだろうね。

 

youtu.be

おじさんの音楽レビュー#29 『話がしたいよ / BUMP OF CHICKEN』

話がしたいよ / シリウス / Spica (初回限定盤)(CD+DVD)

【話がしたいよ / BUMP OF CHICKEN

 

■最近、BUMP OF CHICKENの活動が、とても活発になっている。

 

おそらく、もうすぐアルバムが出るのだろうけど(今年はもう無いかな、そうなると来年は確実だろうな)、もうその収録曲をほとんど出し尽くしたんじゃないかってくらい、新曲リリースのラッシュが続いている。

 

ちょっと列挙しただけでも、おそらく、

 

リボン 記念撮影
シリウス spica
pathfinder 望遠のマーチ
話がしたいよ 月虹
(流れ星の正体)
(PFで藤原が弾き語ったらしい新曲)
※追記 アリア アンサー 忘れてた…

 

辺りはきっと入るんじゃないかな。括弧付きの曲は、もしかしたら入らないかもしれないけど、他は多分入ると思う。今回のライヴツアーは、いわゆる”引っさげないツアー”だったので、こんなに曲が溜まっているのかな。

 


■何か、毎回BUMPの記事を書く度に言っていることなんだが、アルバム『RAY』の後あたりから、BUMPの音楽・作る歌が、自分にあんまりヒットしなくなった。それは、とても寂しいことだけど、何だかんだ、毎回新曲はチェックするし、今回もこうやって記事を書いているし、これからもシングル(デジタルはあんまり好きじゃないから、ちゃんと円盤で出してくれ)やアルバムは買っていくと思う。

 

何だかんだ、BUMPはずっと好きなんだなって思う。

 

先日、【話がしたいよ】という新曲のデジタルシングルが発売され、同曲のMVが発表されて聴いた。これが、とてもいい曲だった。久しぶりにいい曲だなって心の底から思った。こういう曲が、たまに出てくるから、BUMPのファンは辞められない。

 

ダウンロードについては、どうせ11月にシングルが発売になるので、今回はちょっと見送って、MVばっかり見てこの曲を楽しんでいる。

 


■今日は、その【話がしたいよ】について話をしようと思う。

 

この曲は、『億男』という映画の主題歌になっている。最近のBUMPの新曲は、何かしらのタイアップがつくことが通例になってきた。映画も面白そうなので、ちょっと興味が湧く。

 


その主題歌、【話がしたいよ】。とてもいい曲だと思った。

 

曲の感じは、バラードではあるんだけど、演奏や藤原さんのボーカルがかなりエモーショナルなので、ゆったりとした曲調とは裏腹に、とても派手に聴こえる。これまでの曲だと、【友達の唄】とか【コロニー】に似ているかな。それらより、派手には聴こえるかもしれない。

 


BUMPの曲を聴くときに、僕が一番楽しみにしながら聴くのは、やっぱり藤原さんの書く詞である。藤原さんの書く詞は聴くものであると同時に、”読み物”であると思う。それは、今回の【話がしたいよ】の歌詞も変わらなかった。

 

歌っている内容としては、”君”が居なくなって、独りになった”僕”が、”君”の居ない日常に取り残されたような感情に苛まれ、何気ない日常の風景を眺めては、もし君が居たらどんなことを話すんだろう、話がしたいよ、という感情を吐露しているという内容になっていると思う。

 

こう言うとなんだけど、一緒に居ることはもちろん大事だとしても、藤原さんにとっては、会えない時、一緒に居ない時、その人のことを想っていることも同じくらい大事に思っているということなんだと思う。

 

まぁ、思い返してみると、こういう歌を藤原さんは度々書いてきているから、そんなに大それた題材では無いような気はしている。まぁ、要するに、散々書いてきて使い古されたような題材なんだよね。でも、そこに藤原節が効くと、同じテーマでも、曲ごとに全く違う印象を受ける。

 


■ちょっと、歌詞をなぞりつつ、感想を言ってみる。ちなみに、YouTubeの動画にすでに、公式が歌詞を載せてくれているので、ありがたい。

 



持て余した手を 自分ごとポケットに隠した
バスが来るまでの間の おまけみたいな時間

 

街が立てる生活の音に 一人にされた
ガムと二人になろう 君の苦手だった味

 


ガムを紙にぺってして バスが止まりドアが開く

 

前者は曲の冒頭の歌詞で、後者は曲の終わりの歌詞である。個人的にも、一番印象に残っているが、この歌を象徴しているものとして、”バス”と”ガム”という言葉が出てくる。

 

MVのように、実際に藤原さんがバスを待っている時に、この詞を思いついたのかは定かではないけれど、”バスが来るまでの間”に”僕”が物思いにふけっている光景は思い浮かぶ。

 

この歌の中の、”バス”という言葉の役割はなんだろうか。まずは、日常の風景の象徴として使われていると思う。人々の生活に欠かせないものの一つである”バス”を書くことで、しかも感情も持たない無機質なものだから、歌詞の中のフレーズを使えば、”街が立てる生活の音に 一人にされた”を表現しているのだと思う。

 

あとは、”バス”はどこか遠くへ行くための手段の象徴でもある。何ていうか、大げさに何処か遠くへ行くような歌ではないのだけれど、この歌の内容として、どんな別れの形かは置いとくとして、”君”が居なくなっている状況があって、それを”僕”が(受け入れがたくとも)受け入れて、そこから離れていくということを、”バス”が比喩しているとも考えられる。

 


それから、”ガム”について。冒頭では、”ガムと二人になろう 君の苦手だった味”と歌われているが、これは、要は居なくなった”君”を近くに感じたい、という”僕”の感情の象徴だと思う。

 

”ガム”の味は分からないけど、”僕”と”君”には、苦手な味のガムについて、何か特別な思い出があるのかもしれない。そんな、特別な思い出を、”ガム”だけに噛みしめたかったのかもしれない。

 

そして、最後は”ガムを紙でぺってして”という歌詞、独特で面白いんだけど、これも先ほどの”バス”の話と同様、君が居なくなった状況の受け入れようということの比喩になっているのかもしれない。

 



ボイジャーは太陽系外に飛び出した今も
秒速10何キロだっけ ずっと旅を続けている

 

BUMPファンには、見逃せない歌詞だよね。BUMPはかつて、アルバム『orbital period』で【voyager】(ずばり、ボイジャーと読む)という曲を発表した。もうそれが、10年以上も前になるんだよね。

 

曲のつながりは不明だけど、こういう”昔の曲のかけら”を新しい曲に散りばめる感じは良いよね。

 

ちなみに、現在のボイジャーはというと、2016年の時点で、1号機が太陽から約205億2500万km(137.201AU)離れたところを飛んでいたらしい。1977年に打ち上げられて、40年以上も宇宙を飛んでいることになる。それはそれはとても遠くにあるんだろうなってことは理解できるんだけど、このままのスピードで進んでも、太陽系に一番近い恒星に到達するまでは、約8万年かかるという…8年じゃなくて8万年ね、途方もないね。

 

あと、ボイジャーの電力は、2025年くらいまで持つんだとか。

 



体と心のどっちに ここまで連れて来られたんだろう
どっちもくたびれているけど
平気さ お薬貰ったし
飲まないし

 

自分の中で、一番グッときたのは、ここの歌詞だった。まぁ後半は、半分ネタみたいなもので、「おい藤原、もらったんなら、ちゃんと飲まないと!」とツッコミたくはなったけど。

 

”体と心のどっちに これまで連れて来られたんだろう”、ここが本当に、この歌を聴いていて、個人的なハイライトだった。

 

要は、自分が思うように、ちゃんとここまで来られたのだろうかと、自分の歩みを振り返っているんだろうけど、こういう書き方ができるのは、本当に藤原さんだなぁて思う。”体”と”心”を、別の生き物のようにきっと見ているんだろうね。”体”に”心”が宿っているんじゃなくて、両方に別々の意思があるみたいに。

 


■そして、サビの歌詞。

 


この瞬間にどんな顔をしていただろう
一体どんな言葉をいくつ見つけただろう
ああ 君がここにいたら 君がここにいたら
話がしたいよ

 

一番印象に残った、かつ分かりやすいところを紹介したい。”この瞬間”とは、おそらく日常の何気ない風景を指しているのだろう。そういう何気ない風景を、もしも”君”と二人で見られたら、”君”は何て言うんだろう、”僕”は何て言うんだろう、話がしたいよ、とこういう感情を吐露している。

 

ところで、”君”と”僕”は、どういう形で別れたんだろうね。例えば、一番悲しい別れの形だと、”死別”というものがある。もしそうならば、永遠に会えない君のことを想っているという、とりわけ悲しい物語が出来上がる。

 

…まぁ、個人的にはあんまり”死別”っぽくは思わないので、違う別れの形を想像しようとしている。藤原さん的にいうならば、「歌はリスナーに届いて完成する物」だから、ここら辺の想像は、僕らが勝手に物語をくっつけていいんだと思う。

 


僕個人的な思い出を語らせてもらえるならば…

 

バスやガムは全然関係ないんだけど、大学の時、好きな人が居て、その人と川べりの階段みたいなところや公園のベンチに腰かけて、夜中~朝まで(大げさでも何でなく、十時間以上も)話をするのが日課になっていた。それが来る日も来る日もだったから、大学の講義をサボったりしたこともあった…のは内緒。

 

朝方になってようやく、今日は帰るかってなって、じゃあねってした後の、何とも言えない寂しい時間ね。まさに、”街が立てる生活の音に 一人にされた”状態だったね。街はもうすっかり、今日が始まっていて、人々の営みが始まっていて、その中を逆走するように、自分のアパートに帰っていく時の寂しさね。何とも言えない背徳感というか、されど高揚感も感じつつ。

 

…何か、そういうことを、急に思い出した。おじさんにも、そういうことがあったんだよ苦笑

 

youtu.be

おじさんの音楽レビュー#28 『地方都市のメメント・モリ / amazarashi』

地方都市のメメント・モリ(初回生産限定盤A)(DVD付)

地方都市のメメント・モリ / amazarashi

 

<収録曲>
1.ワードプロセッサ
2.空洞空洞
3.フィロソフィー
4.水槽
5.空に歌えば
6.ハルキオンザロード
7.悲しみ一つも残さないで
8.バケモノ
9.リタ
10.たられば
11.命にふさわしい
12.ぼくら対せかい

 


■amazarashiのアルバムを聴こうとするときは、いつだって覚悟が必要な気がする。ちゃんと気持ちの準備をして、「よし、聴くぞ!」と再生ボタンを押す。

 

今回の作品は、フルアルバムで12曲入り。たっぷりどっぷり、amazarashi(秋田ひろむの世界)に浸ることができる。

 


作品のタイトル”地方都市のメメント・モリ”。

 

メメント・モリ / memento moriとは、ラテン語で「死を想え」、つまり「いつか自分が死んでしまうことを忘れるな」という意味である。なので、安直だけど、アルバムのタイトルにそのまま当てはめると、”地方都市の死を想え”とはなるけれど、これだけではあんまり意味が解らない。

 

やはり、歌詞を読んでいくしかないということで、アルバムの中に、”地方都市のメメント・モリ”という言葉に対して、秋田さんが込めた想いを探してみることにした。

 


■まず、1曲目の【ワードプロセッサー】。いきなりの長いポエトリーリーディング曲で始まるアルバムも珍しい気もするが、1曲目でいきなり、このアルバムの核を成しているような曲であるような気がする。

 

そんな曲の中に、こんなフレーズが出てくる。

 


生きるか死ぬかにおいて 終わりを逆算、サバ―ビアのメメント・モリ
シャッター街の路地 郊外の鉄橋 背後霊が常に見張っている

 

サバ―ビア / suburbiaとは、郊外、つまり市街地からは少し離れた場所を表す言葉である。

 

秋田さんは、青森出身の方なので、自身の故郷である青森を想いながら、この曲やアルバムを作ったんだろうか。秋田さんは秋田さんで青森のことを想って歌っているとしても、聴き手である僕たちは、自分の中にある故郷に置き換えて聴くことができるかもしれない。(まぁ、かくいう僕自身は、生まれ育った町=今でも暮らしている街であるのだが、笑)

 


これは僕の想像によるところが大いにあるが、この歌を聴くと、「自分が育った街を懐かしく想う気持ち」と「こんな街に留まっていてたまるかと決意を新たにする気持ち」の2つを感じる。要は、故郷を想う気持ちと、故郷を離れる覚悟である。

 

昨今の日本は、ますます”若者の地方離れ”が進んでいる。若者の多くは、大都市圏に憧れ、いずれ自分の故郷を旅立っていく。進学のため、就職のため、など理由は色々あると思うけれど。それによって、故郷は活気を失い、商店街はシャッター街へと変貌していく。

 

”背後霊”とは、そんな故郷に置いてきた弱い自分であり、つまり、今の自分は弱いところを見せてはなるまいと息巻いていることになるわけだけど、その”背後霊”はずっと自分を見張っていて、弱いところを見せると、すぐに憑りつくぞと狙っている。

 

確かに、自分が育ったところは、そんな活気を失ってしまった街だ。それを忘れることはないけれど、もう戻ることはない…少なくとも、そこに留まっているつもりはないぞ!と、そういうことを歌っているような気がする。

 


ワードプロセッサー】には、こんな歌詞も出てくる。

 


骨をうずめるなら故郷に でも僕の言葉の死に場所ならここだ
十年後、百年後 何かしら芽吹く種子だと確信している

 

この辺りは、まさに秋田さんが一番歌いたいことなのではないだろか。

 

”骨をうずめるなら故郷”…これは、故郷を想う気持ちを読み取れるが、その後に、”でも僕の言葉の死に場所ならここだ”と出てくる。”ここ”とは、きっと今の自分がいる場所を示しているんだろうけど、自分が立つ舞台の上とか訳してみると、歌い手として、詩人として生きていく、秋田さんの決意が読み取れる。

 


■そして、続く2曲目の【空洞空洞】。

 

また個人的な想いであるが、この曲を聴いて、”地方都市のメメント・モリ”という言葉へのイメージがガラッと変わった瞬間があった。

 

具体的には、この”地方都市のメメント・モリ”という言葉は、場所的な意味で使われているのではなくて、”現代を生きる人たちの心の様子”を表しているのかもしれない、と思うようになった。

 


自分が生まれ育った街を中心だとすると、そこから外へ出ていくわけだから、広く見ると、真ん中だけがすっぽりと空いたドーナツのような形になる。

 

しかし、本来の”ドーナツ化現象”の意味は、中心都市から郊外へと人が移動していって、人口の分布において、中心部が空洞になる現象を言うので、それとは意味が違っている(反対になっている)。

 

じゃあ、精神的な部分ではどうか。つまり、意気揚々と、自分が育った故郷を旅立って、外へ外へと出てきたはいいが、それが結局は、空っぽな生活を強いられる原因になったのではないか、と。要は、”心の空洞化”とでも言うか、芯もなく、ただ生きているだけじゃ、いくら理論武装したって、あなたの心は・人生は空洞です、ってことになるんじゃないか、と。

 


あとは、こんな歌詞も出てくる。

 


空っぽな奴ほど詩を書きたがる
ほんとそうだよな ほんとそうだよな

 

これは、秋田さんが自身のことを自虐的に歌っているのかもしれない。実際は、そんな風に思っているリスナーは居ないと思うけれど…中身もないくせに、偉そうに詩を書くことを、自虐的に皮肉っているのかもしれない。

 


■…という風に、延々紹介していっても良いんだけれど、キリがないので、あと少しだけ、歌詞だけでも少し紹介しておく。

 


見てみろよ これが世界の全てだ
シャッター商店街 環状道路7号線
地元ラジオから流れるスタジアムロック
大仰なエンジン音で ネズミ取りに捕まった

【水槽】より

 


旅ゆく人は荷物も少なく 望郷、忘れ難き思い出も
始発駅に全部置いてくるから 青森駅は感傷だらけ
夢は夢だとうそぶいた 叶えてこその夢だと誰かが言った
夢を終えた奴らに耳を貸すな 君の夢なら 君が夢見ろ

【悲しみ一つも残さないで】より


【悲しみ一つも残さないで】なんてのは、特に”青森駅”なんていう、具体的な故郷の名前が出てくるし、ここの歌詞は本当に名作だと思う。

 


■一言で説明するのは難しいけど、先述したように、このアルバムから感じたことは、「故郷を想う気持ち」と「故郷を離れる覚悟」だった。それはつまり、「過去を想う気持ち」と「過去から離れる気持ち(つまり、未来に向かう気持ち)」と言い換えることができるかもしれない。

 


そして、natalieのインタビューにおいて、秋田さんはこんな風に語っている。


引用元

natalie.mu

 


「今回のアルバムは僕の日記的なアルバムなんですけど、最終的には地方で暮らす生活者の賛歌にしたいと思ってました。今年は地元の友達、昔の音楽仲間と話す機会が多くて、そこから得た発想です。…」

 

この辺りが、アルバムの全てを言い得ていると思う。 思えば、最近のシングル曲である【フィロソフィー】や【空に歌えば】も、前を向いて進もうとしている人の背中を押す応援歌になっている。

 

youtu.be

youtu.be

 


■ということで、アルバムの中に、好きな曲はたくさんあるんだけど、1曲だけ最後に紹介しておきます。

 

【たられば】という曲。

youtu.be

 

”たられば”って言葉は、例えば、「たらればの話をしてもしょうがないだろ!」とかいう風に使われるけど、要は、もう起こってしまったことに対して、仮定の話をしても仕方がない、みたいな感じで使われることが多いと思う。

 

この歌は、「もしも自分が何々だったら、何々をしたのにな」ということが、たくさん綴られている。全部、秋田さんの願望だろうか。

 


例えば、

 


もしも僕が天才だったなら たった一つだけ名作を作る
死ぬまで遊べる金を手に入れて それこそ死ぬまで遊んで暮らす

 

これが出だしの歌詞である。ちょっと皮肉だったり、自虐的なものも含まれているけれど、こんな調子で、「もしも僕が~だったら…する」という感じで続いていくものだから、短編のお話が続いていくみたいで、次は次はと楽しみになってくる。

 

「もしも僕が王様だったなら」「もしも僕の頭が良かったら…」という風に続いていって、最後はどうなるか…それは、自分の耳で確かめてみてください。何ていうか、寂しい部分もあるけど、僕はすごく心にあったかいものを感じた…というよりは、涙腺がゆるむところがたくさんあって、本気で泣かせにきてるなって感じがする曲です。

 


もう一つだけ、印象に残った部分を紹介しておくと、

 


もしも僕が名医だったなら 親父の病気は僕が治す
照れくさいから言わないけどな そういうとこばっかり似てるよな

 

ここを聴いた時(カラオケで歌った時もそうだけど、笑)、個人的にこみあげてくるものがあった。

 

秋田さんも、父親を亡くされた経験があるのかな…あの、僕自身は、高校の時に父親を病気で亡くしたので、ここの部分は、余計にグッとくるものがあった。

 


きっと、”たられば”の究極系は、人の生き死にに関わることだと思う。「もしも病気にならなかったら…」「もしもあの怪我がなかったら…」「もしも死ななかったら…」。

 

もちろん、自分の不注意や不摂生が原因のこともあるけれど、つきつめていけば、急に命に係わる病気になったり、ひょっとしたら明日死んでしまったりするかもしれない。そんなことは、誰にも分からない。

 

だからこそ、”たられば”言ってないで、今の自分で生きていく(しかない)…それは悲しいことじゃなくて、きっと尊いものなんだろう。

おじさんの音楽レビュー#27 『NOW PLAYING / AL』

NOW PLAYING

NOW PLAYING / AL

 

 

■前作『心の中の色紙』から1年9カ月ぶりに発売された、待望のALのセカンドアルバム『NOW PLAYING』です。

 

個人的には、前作は”どれだけandymoriと似ているか”という風に、andymoriと変わっていないところを探すように聴いていた気がする。そんな僕と同じように、andymoriからのファンの方は、そういう気持ちで聴いていたんじゃないかなって思う。そういう人も多かったと思う。

 

ただし、その前作の中に、あまりandymoriを見つけることができなかったので、ああ新しいバンドなんだと、それを認めた上で、今作はもう素直に始めから、ALというバンドの新譜だという意識で聴いた。そういう意味では、僕にとっては、この2枚目こそ、本当の意味でまっさらな状態で聴けた、ALのファーストアルバムだという気がしている。

 


■で、総じて作品に対する感想。

 

いつだったか、長澤知之さんのベストアルバム(アンソロジーアルバムと形容されていたっけ?)を聴いた時に、長澤知之というアーティストは、1曲1曲で曲の雰囲気が本当に違って聴こえてきて、捉えどころがないというか、何ていうか、カメレオンのような人だな、という風に紹介したことがある。

 

そして今回、ALの新譜を聴いてみて、同じようなことを感じた。1曲1曲で本当に印象が違っていて、捉えどころがない…同じ形容をするならば、カメレオンのようなバンド・作品だなと感じた。

 

一生懸命作った作品に、こういうことを言うのは申し訳ないことなのかもしれないけど、そんなに力を入れることなく、楽しんで遊びながら作った作品だというようなことも感じた。

 


■ここで、音楽ナタリーにて、ALのインタビュー記事が載っていたので、少し参照・引用してみました。

 

参照・引用元

natalie.mu

 


まず、このアルバムのテーマとして、小山田さんが語っているのは、以下の通り。

 


“ショートナイト”です。アルバムにも同じタイトルの曲が入っていて、“短い夜が明ける”というテーマなんです。その曲ができたときに、“ひとときだけの自由”みたいなイメージのミニアルバムを作りたいという話になって。楽しい夜って、すぐに終わっちゃうじゃないですか。そういう感じを出せたらいいねって。

 

そう言われると確かに、今作の1曲1曲は、何だかすごく潔くて、長々ダラダラとせず、パッとやって、はい楽しかったね!じゃあ終了!はい次!みたいな感じがする、笑。それは、僕が先述したような、”1曲1曲で全然違う印象を受ける”に繋がるのかもしれない。この曲はこういう感じで良い曲だったけど、それはそれで終わって、次の曲次の曲へと続けていくという感じだった。

 

”衝動的”という言葉も、インタビューの中にあったけど、だから1曲1曲がそれぞれ独立しているように聴こえるのかもしれない。

 


それから、andymori時代の音楽と、現在のALの音楽の違いみたいなものも、少し語っている。同じく、以下は、小山田さんの言葉です。

 


昔に比べたら落ち着いていると思いますね、気持ち的にも。いまだに「落ち着きがない」とは言われますけど(笑)、自分としてはだいぶ変わったなと思っていて。(andymori時代の)まくしたてるような歌い方にしても、「もっと俺を見ろ!」みたいな感情から出ていた気もするんですよ。今はまた違う感じなので。

 


幸せな空間を作りたいという気持ちで音楽をやるようになってきたので。以前はデトックスと言うか、自分の中にあるものを吐き出す感じがあったんです。今もそういう気持ちがゼロではないんですが、それよりも幸せな場所を作りたいなと。

 

”幸せな場所”という言葉が、何となくキーになっているのかなって思う。先述の通り、小山田自身が語っている通り、andymoriの初期の頃は、歌詞の意味は多少伝わりにくくても、まくしたてるように歌ったりして、とても勢いを感じた。後半になってくると、そういうまくしたてるような歌い方は多少息をひそめた感はあったんだけど、”幸せ”という感じではなかった気がする。

 

それが、このALになって、幸せというか、優しい雰囲気が漂っているように感じる。もちろん、andymoriも優しい曲もあったけど、優しい雰囲気という感じてはなかった。

 

曲にしたって、ALの曲は本当に聴きやすい感じがするし、でもしっかりと新しいことを次から次へと取り入れていて、さっきも言ったように次から次へと曲の感じが変わるので、飽きが来ない。1曲1曲が短いので、すぐにアルバムが終わって、無限にループして聴ける感じ。andymoriは、結構メッセージ性の強い曲もあったけど、ALはあんまりそういうことは感じることはなく、腹にたまることなく、軽く聴ける感じ。それが、ALの魅力なのかな。物足りない部分も少しあるけれど、これはこれで良いと思う。

 


■印象に残った曲としては、

 

2. NOW PLAYING

youtu.be

アルバムの表題曲で、和訳すると”現在、絶賛演奏中!”というところだろうか。タイトル通り、今のALの音楽を、メンバーの気持ちを映し出している曲だと思う。アルバムの中だと、一番純粋なギターロックって感じがする。

 

3. ショートナイト
先述したように、このアルバムのひとつのテーマにもなっている曲。短い夜ですぐ終わっちゃうけど、この夜を全力で楽しもうよ、という、衝動的だが、一番根本にある気持ちを高らかに歌っている曲だと思う。【NOW PLAYING】からの流れも、きっと意味があるんだろうね。

 

5.ウォータースライダー
不思議な曲。インドっぽい(?)というか、民族音楽っぽいというか。インタビューの中で、”ビートルズに影響を受けた”とも語っていたけれど、まさしくこの曲はツインボーカルが楽しめる1曲になっていると思う。

 

6.とびましょう
これは、タイトルから出落ちか?あの事件を自虐的に歌っているのか?笑

 

7. 丘の上の記憶
8. 輝く飛行船
この2曲は、後述するが、ALのメンバーや自分自身の子どもの姿が浮かんできた曲だった。原風景っていうのかな、そういうものが一気に浮かんできて、すごく懐かしい気分に包まれる。飛行船なんて、最近見ないよね。子どもの頃に見た記憶が微かに残っている。そんなに強い思い出ではないのに、何かそんなことを不思議と思い出した。アルバムの中では、この2曲が一番印象に残った。

 

11. ハンアンコタ

youtu.be

MVも作られている曲なので、これもまたこのアルバムを象徴しているテーマのひとつなのかなって思う。”大きくなったら 何になるの”とか”大きくなったら 誰に会うの”とか、幼い子どもに語りかけるように歌っているのも印象的。ひょっとすると、これは子どもの頃の自分たちにも語りかけているのかもしれないね。ところで、”ハンアンコタ”ってどういう意味だろう?

 


■ところで、衝動的に作られた作品とは言っているものの、僕個人的に、このアルバム全体的に漂う、とあるものを感じた。

 

それは、何て説明したらいいのか分からないけど、”大人になりたくないと思っている大人”、あるいは、”子どもの頃の自分達”が、1曲1曲から見え隠れしているような気がした。

 

まぁ、ロックミュージックをやっているアーティストのその活動自体が、大人になることへの一種の反抗にもつながっているのかもしれないけど、それをまさに表現しているような作品だと思った。

 

不思議なんだけど、曲を聴いていると、ALのメンバーが、ひいては、自分が子どもに戻って野原に立っている景色が浮かんできた。無邪気に駆け回った山の景色や、夏に涼みに行った小川や、そういう懐かしい光景が浮かんできた。

 

しかし、そう思いながら歌詞を読んでみても、あえてそういう子どもの頃を想起させるような歌詞は、そんなに出て来ない気がするので、僕自身の感覚的な部分が影響しているだけかもしれないね。他の人は、どう思うかな?

おじさんの垂れ流し#18 2017年総決算

■2017年も残りわずかになりました。

 

今年の自分自身のプライベートは、最初は、まぁ例年通り同じように過ぎていって、このまま…とか思っていたら、最後の最後、11月12月に新しいことを始めることになり(始めさせていただけることになり)、忙しい日々を今現在も過ごしているところです。おかげで、全日休業日はほとんどなくなっちゃいましたけどね…。

 

そういうわけで、非常に実りのある2017年になったと、最後の最後に感じることができています。

 


そんな2017年、今年も色んな音楽・歌に、自分なりに触れてきました。今回の記事は、2017年に発表された、自分のお気に入りの音楽を紹介しつつ、振り返ってみたいと思います。そんなにたくさん聴いたわけではなく、かなり自薦に偏っていると思いますが、その辺りは予めご了承ください。

 

アルバム単位、または、単曲単位で書いていきます。発売された日付などは、順不同です。また、非常に長くなっておりますので、適当に切りながら、何なら作品の紹介だけ見れば良いかと思います、笑。

 

 

 

①CYCLE HIT 1991-2017 Spitz Complete Single Collection -30th Anniversary BOX- / スピッツ

 

CYCLE HIT 1991-2017 Spitz Complete Single Collection -30th Anniversary BOX-(期間限定盤)[3CD]

 

やっぱり、一番好きなアーティストなので、これを最初に書きたくなるのは、もうしょうがない。

 

誰もがきっと知っているであろう、ロックバンド・スピッツは、2017年で結成30周年を迎えた。そのスピッツが、結成30周年を記念して、シングルコレクションBOXを発売した。

 

BOXには、すでに発売されている、『CYCLE HIT 1991-1997』『CYCLE HIT 1997-2005』に、新しくこれ単体でも発売になった『CYCLE HIT 2006-2017』を加えて、3枚のCDを梱包している作品である。そのBOXが、何と4200円!安い!

 

ちなみにこれは、2017年限定で生産されるものなので、購入をお考えの方は、どうぞお早めに。

 

スピッツを愛し、もう20年以上も聴いてきた僕にとっては、まぁ正直な話、シングル曲は全く目新しいものではないのだが、『CYCLE HIT 2006-2017』には新曲が3曲、【ヘビーメロウ】【歌ウサギ】【1987→】が収録された。

 

その3曲は、どれも素晴らしい楽曲で、もうこの新曲3曲を聴けるだけで、BOXを買う価値があると思えるほどである。その3曲の中でも、一際特別な想いで聴いているのが、【1987→】という曲である。

 

1987年とは、まさに現メンバーのスピッツが結成された年であり、それを自ら曲のタイトルにしていること自体、この曲にスピッツが並々ならぬ想いを込めていることを示しているのだが、それは同時に、スピッツファンにとっても大切な曲になるということを示している。

 


らしくない自分になりたい 不思議な歌を作りたい
似たような犬が狼ぶって 鳴らし始めた音

 


ヒーローを引きたてる役さ
きっとザコキャラのまんまだろう

 


それは今も続いてる ヒザをすりむいても
醒めたがらない僕の 妄想が尽きるまで

 

これらはその歌詞の一部であるが、ちょっと自虐的にも読める、僕たちスピッツファンにはニヤニヤがとまらない草野節連発の歌詞が、これでもかと押し寄せてくる。それでちょっとくすっと笑って、次の瞬間には、僕自身は20年以上もスピッツと歩んできた日々を思い出して、感動に浸った。

 

改めて、自分の傍にはいつも、スピッツが居たんだな、ということを思い出しつつ、それがこれからも続いていくことへの喜びを噛みしめることができた。

 

…ということをしゃべりだすと止まらなくなるので、スピッツに関しては、よろしかったらこちらもよろしくお願いします↓

itukamitaniji.hatenablog.com

 

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②魔法のかけ方 / かけらフィルム
 novelette / 成山剛(2016年発売)

 

novelette

 

僕が聴く音楽は、しばしば繋がりをもつことがある。

 

例えば、僕はBUMP OF CHICKENが元々大好きで、そのBUMPがトリビュートアルバムに参加したthe pillowsにハマって、そのthe pillows山中さわおがプロデュースすることになったカミナリグモというバンドにハマり、今はカミナリグモが活動休止になってしまっているので、カミナリグモのボーカルの上野啓示のソロプロジェクト・かけらフィルムを、熱心に聴いている。

 

あんまりライヴなどには参加しない自分が、今年の夏の終わりに、そのかけらフィルムのライヴに参加した。そのライヴは、これまた活動休止中(?)のsleepy.abの成山剛も参加していた(2マンライヴという形)。

 

成山さんの歌は、全く初聴であったが、とても世界観が心地よく、その独特でやわらかいボーカルとも相まって、どこかふわふわした気分になった。

 

かけらフィルムに関しても、カミナリグモの楽曲はたくさん知っているんだけど、実はかけらフィルムの楽曲はあんまり知らなくて、CDがネット通販やライヴ会場でしか手に入れることができないため、1枚もCDを聴いていない状態でライヴに参加した。

 

それでも、素晴らしいライヴだったと思う。ghomaさん(カミナリグモ)のキーボードが聴こえてこないのは、少し寂しい気もしたけど、かけらフィルムの楽曲も、カミナリグモの楽曲と同様、"おもちゃ箱をひっくり返した"ように楽しい(時に寂しくもある)曲ばかりだった。

 

ちなみに、2マンライヴの締めくくりとして、啓示さんと成山さんお二人のコラボである、スピッツの【魔法のコトバ】のカバーを聴くことができた。上述のように、スピッツファンである自分にとっては、まさに、予期せぬ嬉しいサプライズになった。ここもまた、自分の音楽の繋がりを感じた瞬間だった。

 

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③MISS YOU / ナードマグネット
 アップサイドダウン / ナードマグネット

 

MISS YOU

 

ナードマグネットには、去年の終わり頃にハマって、一気に好きになったバンド。そんな彼らが掲げる音楽は、パワーポップというものである。

 

パワーポップとは、パンクロックの力強さと、ポップ・ロックのはじけるようなサウンドが融合されたもの…という感じになるのかな。

 

要するに、僕個人的には、"気持ちがいい音楽"という感想を持っている。聴いていて、非常に気持ちがいい、清々しい、気持ちがすっきりするのである。そういうことを考えると、自分が一番好きなバンド、スピッツにも少し繋がる部分もあるかもしれない。

 

どこか懐かしさを残しつつも、それでも確かにナードマグネットは、今年発表した2作品で、唯一無二のパワーポップバンドになりつつあると、僕自身は感じた。清々しさ、気持ちよさに、特に拍車がかかってきていると感じる。

 

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④リボン / BUMP OF CHICKEN
 記念撮影 / BUMP OF CHICKEN

 

リボン

 

2016年に、BUMP OF CHICKENは結成20周年を迎えた。そんなアニバーサリーを祝うように、紅白出場から始まって、たくさんの作品リリースに、20周年ライヴの開催に、精力的にBUMPは活動した。

 

そんなBUMPの活動を、僕はどこか遠くから見ていたような気がする。精力的に活動するのは、決して悪いことではないとは思うけど、短時間で大量に生み出された楽曲に。昔より"心"を感じなくなったのは、事実だった。BUMPを好きになった頃の僕は、1曲1曲にもっと感動していたような気がする。

 

そういうことがあって、2017年になって、20周年を締めくくるように、新曲【リボン】が発表された。

 

個人的に前にも語ったことだけど、【リボン】は、20周年の祭りが終わりを迎えて、ようやく落ち着いた雰囲気で聴ける楽曲だと思った。そこへきて、なんだかようやく僕自身は、BUMP OF CHICKENと過ごした、(多分)15年くらいを振り返ることができたのだった。

 

スピッツと同様に、苦しい時も楽しい時も、自分の傍にはいつもBUMP OF CHICKENが居たということ。そのBUMPが、僕自身の周りにも、色んな人とのつながりを作ってくれたこと。

 

※これは自分の話ではないが、一緒にBUMPのライヴにいった友達が、そのBUMP好きが高じて、街で声をかけられた(ナンパのようなものか?笑)女性と、結婚にまで至ったというエピソードもあるけど、それはまた別の機会にでも、笑。

 

【リボン】という歌には、BUMPが今まで歌ってきた歌の断片がちりばめられている。ファンにとっては、「ここの歌詞はあの歌のあの部分の歌詞だ!」という聴き方ができて、とてもうれしい1曲である。

 

そんな歌詞の中に、きっと藤原さんの想いが特に込められているであろうフレーズとして、

 


僕らを結ぶリボンは
解けないわけじゃない 結んできたんだ

 

というのが出てくる。"これまでもずっと解けなかった"だとか、"永遠にずっと解けない"だとか、そういう風に書かず、あくまで、"何度も解けてきた"けどその度に"結んできたんだよ"と歌うのが、まさに藤原さんであり、BUMPなんだと思う。ここを聴いたときに、ああ、やっぱりいつまでもBUMP OF CHICKENBUMP OF CHICKENなんだなって思った。

 

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⑤SYMPHONY / HOMECOMINGS

 

SYMPHONY

 

このバンドに、【Hurts】という曲があるんだけど、その曲がものすごく好きだ。そういえば思い返せば、このバンドを好きになったきっかけも、【I WANT YOU BACK】という曲がきっかけだった。

 

どうやら僕は、このバンドが作る曲が全部好きだというわけではないらしいんだけど、時々上述のように、自分の心のど真ん中にドシっと来るような曲があって、それが嬉しくて、何だかんだ気になって作品を全部買い続けている。

 

そうして、2017年に発売された新作も手に入れたわけだけど、このアルバムの1曲目に入っている【PLAY YARD SYMPHONY】がものすごい良い曲だった。またしても、心のど真ん中にドシっときた曲に出会えた。何だかとても幸せになれる曲で、このアルバムを買って良かったって思うんです。

 

youtu.be

 

 

⑥その他、もう少しだけ、気に入った作品・楽曲を紹介しておきます。

 

Archives #1 / 長澤知之

Archives #1

ソロのシンガーソングライターとして、長く活動をしてきた人なんだけど、僕はあまり聴いたことがなかった。そして、去年のことだったと思うけど、元andymori小山田壮平らとALというバンドで、精力的に活動をするようになって、それならば、この人の楽曲もチェックしなければ…と思っていたところに、ベストアルバムが発売になったので、シメシメと思ったわけです。あ、とても素晴らしいアルバムだった、ALととも聴いていこうと思う。

youtu.be

 

 


地方都市のメメントモリ / amazarashi

地方都市のメメント・モリ(初回生産限定盤A)(DVD付)
最近買った作品で、実はまだそんなに聴けてないんだけど、すごいアルバムと思っている。単体でこの作品の感想は書きたいとは思っているんだけど、まだ書けていない。

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Dim The Lights / MONOEYES

Dim The Lights
もうELLEっぽいとは言わないようにしたいと思う。この作品では、細美さんが属するバンドでは珍しく、細美さん以外のメンバーである、スコット・マーフィも積極的に曲を作って、それでボーカルをも担当している。明らかに、ELLEとも、the HIATUSとも違う路線で行こうとしているんだなって、この作品で何となくわかった気がした。

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真ん中のこと / SUPER BEAVER

真ん中のこと(初回限定盤)(DVD付)
タイトルに相応しい、心の真ん中に突き刺さる曲ばっかりだった。若いロックバンドに見えて、何気に結成10周年を超えて、少しずつ落ち着いて円熟していく…と思いきや、一向に衰えないのはすごいよね。やっぱり、ド日本語の直球ロック、僕の大好物なんです。

youtu.be

 


スピッツやBUMPに至っては、もうずっと過去から続いているけれど、未だに未来を照らしてくれる光である。

 

そして、ナードマグネットをはじめ、ここに紹介していないけど、新しく好きになるバンドは、そこに差し込む新しい光だ。

 

総じて、今年の自分が聴いていた音楽について簡潔に述べるならば、"懐かしさを感じつつ、それでも前へ進むための音楽"といったところかな。

 


ということで、非常に長くなりましたが、この辺りで終えておきます。

 

皆様にも、残り少ない2017年、そして来る2018年、よい音楽との出会いがあることを、ここから祈っています。それではよいお年を。

おじさんがまだおじさんじゃない時、友人Mが進めてくれたバンド

PAUSE ~STRAIGHTENER Tribute Album~(通常盤)

PAUSE -STRAIGHTENER Tribute Album-

 

 

ストレイテナーを初めて聴いたのは、僕が大学生の頃だ。多分、2回生の頃だったと思う。

 

当時の僕には、時に空気を読まない言動が少しうざくて、場の様子をおかしくさせるが、基本的に根はすごく良いやつである、友人Mが居た。友人Mは、当時の僕にはまだ珍しい、自分の車を持った友人でもあった。なので、よく友人Mの車に乗せてもらっては、色んな所に遊びに行ったりした。サークルも一緒だったので、音楽機材を運んでもらったり、必要な物の買い出しなどにも、友人Mの車は重宝した。

 

その友人Mの車に乗ったある時のこと。カーステレオから、ロックな音楽が流れていた。そして、いつものように、頼んでもいないのに、友人Mは勝手に僕にその音楽を勧めてきた。友人Mが言うには、”ストレイテナー”というバンドの曲なんだということだった。

 

(※友人Mは、しばしばこんな風に、頼んでもいないのに勝手に、僕に色んな音楽を勧めてきたのだが、そのほとんどが僕のお気に入りのバンドになったので、結局は、僕と友人Mの音楽の好みは合っていたんだと思うし、それを友人Mはよく分かっていたんだと思う。)

 

へぇ…と聞き流そうとしたが、何だこれは!かっこいいじゃないか!とね、結局僕は、すぐにストレイテナーを気に入ってしまった。当時だと、最新アルバムは2ndアルバム『TITLE』だったが、その音源を流していたんだと思う。僕は特に、同アルバムに収録されている【TENDER】という曲がとても気に入ったが、友人Mもそれには賛同してくれた。

youtu.be

 


■当時の僕は、BUMP OF CHICKENをきっかけに、急激に邦楽ロック…いわゆるロキノン系のロックバンドにハマっている時期だった。それで、色んなバンドの音楽を聴き漁っていたわけだけど、上述のように、ストレイテナーもそのお気に入りのバンドの一つになった。

 

何て言い表わしたらいいんだろう…(当時は)3ピースでありながらもパワフルで厚みのあるサウンドに、何とも言えない憂いや切なさをも感じさせる、バンドの名前通りまっすぐで通るホリエさんの歌声、そして何よりも僕が気に入った、独特の詩の世界観…それらが絶妙にマッチしていて、ストレイテナーという唯一無二の世界を創り出していた。

 

ストレイテナーの音楽は、その当時聴いていたバンドの音楽とは、一線を画して違って聴こえた。

 

特に、詩の世界観は、映画や小説を思わせるような、この世界の物語のようで、どこか別の世界で繰り広げられている物語のことを歌っているような感じが、とても心地よかった。

 


■まぁとにかく、すごく熱心にというわけではないけれど、友人Mのおすすめバンドとして、テナーの作品は一枚一枚チェックしていったわけだ。

 

でもね、いきなり話が飛ぶんだけど、テナーはある時から3人組から4人組になった。その頃からかな、何だか急に聴かなくなったんだよね。独特の世界観が薄まったような気がしたからだった。

 

作品としては、一応自分の手元のファイルなどを振り返ってみると、アルバム『Nexus』が最後になっている…これが4人組体制になってから最初のオリジナルアルバムだから、やっぱりそこで離れたんだろうね。

 

だから、今でもやっぱり好きな作品は、1st『LOST WORLD ANTHOLOGY』から4th『LINEAR』までの作品だったりする。完全に、3人組時代の楽曲だね。

 


■そんで、さらに話が飛んで。最近の話…というか、もう昨日今日の話。

 

ストレイテナーは2018年で、メジャーデビューから15周年、バンド結成から20周年を迎えるんだってね。そんなに時が経つんだな、友人Mに教えてもらった時はまだ10代の終わりだったから、そこから10年以上経ってる。

 

そして、その記念も兼ねた企画として、トリビュートアルバムが発売になった(2017年10月18日)。それが、冒頭に張り付けてある、『PAUSE -STRAIGHTENER Tribute Album-』である。

 

youtu.be

 

youtu.be

 


一昨日、この作品のダイジェスト動画を見ていると、the pillowsの【Farewell Dear Deadman】トリビュートを聴くことができて、これかっこいいなってなって、すぐにこの曲だけをレコチョクでダウンロードした。

 

そして、今日になってレコードショップに行ったら、店内でこのトリビュートアルバムが流れていて、しばらく立ち止まって聴き入ってしまっていた。その後、その手には、トリビュートアルバムがしっかりと握られ、レジに向かったのだ!

 


■さぁ、いい加減、作品の紹介をしないといけない。とりあえず、参加アーティストと曲目は下の通り。

 

1.ROCKSTEADY / MONOEYES
2.KILLER TUNE / go!go!vanillas
3.シーグラス / back number
4.SIX DAY WONDER / ACIDMAN
5.冬の太陽 / majiko
6.Melodic Storm / 9mm Parabellum Bullet
7.TRAVELING GARGOYLE / SPECIAL OTHERS
8.シンクロ / THE BACK HORN
9.REMINDER / My Hair is Bad
10.SENSELESS STORY TELLER SONY / ASIAN KUNG-FU GENERATION
11.Farewell Dear Deadman / the pillows
12.SAD AND BEAUTIFUL WORLD / STRAIGHTENER

 


特筆したい曲だけ書くと、

 

1.ROCKSTEADY / MONOEYES
レコードショップで、流れているのを真っ先に聴いたのがこの曲だった。実は、この曲はオリジナルも知らなかったので、こんなかっこいい曲がテナーにあったんだって思った。そして、MONOEYESカバーがとても似合っている。原曲に忠実で、まっすぐで、きっとファンにも嬉しいカバーなんじゃないかな。

 

2.KILLER TUNE / go!go!vanillas
ああ、MONOEYES良いなって思ってからの、この曲。【KILLER TUNE】は、テナーの楽曲の中でも、飛び道具的な、ちょっと雰囲気を変えるぜ的な楽曲だった気がするんだけど、さらにその雰囲気を変えてきたなぁって感じ。バニラズはあまり聴いたことないけど、これはクセになる。

 

9.REMINDER / My Hair is Bad
【REMINDER】は、オリジナルがとても好きだったので、すごく楽しみだった。それで聴いてみると、もうマイヘアの曲になってしまっているね、笑。歌詞まで付け加えちゃって…どうだろう、トリビュートで歌詞を変えたりするのは、ある意味で禁じ手のような気がするんだけど、これは許せるのかな?とりあえず、かっこよかったらいいけど、ファンは怒ってない?

 

11.Farewell Dear Deadman / the pillows
多分、ストレイテナーの原曲の中では、個人的には一番好きな曲【Farewell Daer Deadman】…アルバムの中でも、『Dear Deadman』を一番聴いたかなぁ。このトリビュートアルバム自体、the pillowsさわおさんに言われたのがきっかけだったそうで、まぁ兄貴に言われたらやるしかないでしょう。このトリビュートは、the pillowsも原曲も好きな自分にとっては嬉しかったので、先述の通り、とりあえずこの曲だけダウンロードしたんだけど、作品を買うんだったら、もったいなかったかなぁ。

 


あとね…

 

6.Melodic Storm / 9mm Parabellum Bullet
このトリビュートについて、「Melodic Stormは他のどれよりも「みんなの曲」だというイメージがあったから、それを壊したくなかった。」とコメントしているそうだけど…おいおい!スピッツの【ロビンソン】を大破壊しておいて、この落差はなんだよ!こっちも、大破壊してくれよ!と、僕は思わず、吹き出してしまった、そして、動き出した風を使って舞い上がりたくなったわ。

 


■ということで、あんまり作品紹介にはなっていないけれど、とにかく、まさにテナーの盟友と呼ぶにふさわしいバンドから、今話題の若手バンドまで、トリビュートとは言えども、色んなバンドの曲が聴けるので、楽しいよね。

 

まぁ、個人的には…

 

久しぶりに聴いたテナーの作品が、このトリビュートアルバムになっちゃったってことに、多少の罪悪感と残念を感じている。そこは、本人の作品を聴けよってね。最近の曲も、たくさん素晴らしい曲が揃っていることに気付いたので、また聴いてみようかな。さすがに作品を全部買い集めるのは大変だから、レンタルショップで全部レンタルしてくるかな…。

 


ということで、(まぁ来年の話にはなるんだけど)ストレイテナー、メジャーデビュー15周年&バンド結成20周年おめでとうございます!今でも好きです!!!

 

youtu.be