人によって生き方は違えど、最終的には同じところに”収束”していく

世界収束二一一六(初回生産限定盤A)(DVD付)

【世界収束二一一六 / amazarashi】

 

■amazarashiの3rd full album。

 

そっか、フルアルバムという位置づけならば、amazarashiにとっては3枚目なんだね。もっとたくさん出しているイメージなんだけど、ほとんどの作品がミニアルバムという位置づけだからか。

 

どこかで、このアルバムについて、ボーカルの秋田さんが自評していたことによると、この作品は今までで一番暗い作品なんだと。一通り聴いてみたけど、その言葉通り、確かに退廃的というか、終焉的というか、そういう雰囲気が全体的に漂っている。

 


■でもね、僕は長いことamazarashiを聴いてきたけど、amazarashiの楽曲を、そんなに暗いと思ったことが無いんだよね、不思議と。そりゃ確かに、秋田さんの書く詩は、過激で刺激的で、時に耳を覆いたくなるほどの真実や真理を突き付けてくることもあるけど、それでもそれを、”暗い”と感じたことはないんだ。

 

だから、このアルバムも同様で、暗いな、とは感じなかった。

 

しかしながら、このアルバムのテーマは、”世界の滅亡”や”人生の終わり”であることは間違いない。タイトルから”収束”という言葉が使われているほどだし。僕は、とりわけ数学を勉強してきたので、収束、という言葉を聞くと、数列の極限がある値に近づいていく、という意味での”収束”を思い浮かべる。

 

人生もそれと同じで、人によって生き方は違えど、最終的には同じところに”収束”していく…それをつまり、僕らは”死”と呼んだりするよね。

 


■しかし、何度も言うようだが、僕はそれを”暗い”とは感じない。むしろ、その逆で、死、としっかりと向き合うからこそ、その裏返しで、生、を歌うことができるということ。

 

秋田さんはずっと、悲しいことや苦しいこと、終わりや死をテーマとして歌うことで、逆に、生々しすぎるほどの”生”を伝えたかったんだと思う。そういうものが、より濃く伝わってくる…このアルバムは、そういう作品なんだと思う。

 


■それはそうと、この作品を一通り聴いて、真っ先に印象に残ったのは、この作品の楽曲の中に、”お酒”に関係ある歌詞が多く出てくる、というところだ。

 

タクシードライバー】では、”地元の友達と未だにつるんで たまに呑んで”というフレーズが出てくるし、【季節は次々死んでいく】にも、”雨はアルコールの味がした”というフレーズが出てくる。

 


そして、それをより顕著に感じたのは、6曲目【ライフイズビューティフル】→7曲目【吐きそうだ】→8曲目【しらふ】の流れである。

 

6曲目では、仲間たちと居酒屋で飲んで、そして別れる描写があって、7曲目では、タイトル通り二日酔いで吐きそうになってるし、8曲目では、吐いてすっきりしたのか、素面(しらふ)になっている。

 

この辺り、世界の収束に対して、お酒という言葉が何を表しているのかは分からないけど、それが意図的にかは分からないけど、曲同士に何となく繋がりを感じることができた。

 


■あんまりうまく批評にはなってないな。でも、やっぱりamazarashiの作品は、何度も聴きたくなるよ、それで何度も聴いても結局は、”分かった風”にしかなれないけどね。

 

気に入った曲は、M1【タクシードライバー】、M3【季節は次々死んでいく】、M6【ライフイズビューティフル】、M7【吐きそうだ】、M8【しらふ】あたりかな。M10【エンディングテーマ】は、このアルバムの根幹を成している曲なんだと思うけど、今のところは、なんか苦手だ。

 

もっと、疾走感のある激しい曲があっても良かったかな、とも思うけど、全体的にゆったりした曲が多めだったことが、この曲の雰囲気を作り出しているのかな。

 

とにかく、良いアルバムです!買って損なしの大満足!

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