何かを諦めてしまう物語

SYMPHONY

【SYMPHONY / Homecomings】

 

■EPのタイトルは、『SYMPHONY』で合っているのかな。それともジャケットには、『Four Tales Of Symphony』と書いてあるので、それが正式?

 

直訳すると、SYMPHONYは、交響曲っていう意味で、じゃあ、交響曲って何かというと、これはクラシックの用語で、通常は4楽章の連なりから成る、管弦楽で演奏される曲のこと。だから、ジャケットには"Four Tales…"とあるわけか。ちなみに、TaleとStoryは、どちらも物語という意味だけど、Taleの方が、より空想的、架空的な物語を指す。

 

んで、EPには、4曲(+Remix曲が1曲)入っているが、それぞれが何かしら誰かしらの物語を語っていて、それらがシンフォニーとして、ひとつの連なりを作っている、という形になっているのかな。

 


■何ていうか、相変わらず、和訳は読みにくい。歌詞の舞台のすべては、日本っぽくなくてむしろアメリカっぽくて、日本では、あんまり聞かない言葉が使われていたりする。何かの映画だったり、そういうのを舞台にして歌詞を書いているのかもしれない。

 

元々、僕は歌詞をきっちりと読みたいと思うタチの人間なので、そこら辺は何かモヤモヤするけど、雰囲気で楽しむと割り切ることにする。

 


結局、EPを聴いてみてどうだったか、と。良い作品だと思っていますよ!何か、この4曲っていう枠が、色々な意味でちょうどいい。

 

前アルバム『SALE OF BROKEN DREAMS』は、曲数が多いくせに、全体的にのっぺりとしていて(それが魅力のひとつでもあるかもしれないけど)、盛り上がりがなく、ちょっと退屈だったんだけど(【HURTS】は超名曲)、今回のEPは、本当に4曲ともそれぞれに個性があって、しっかりと1曲1曲が際立っているので、聴いていて楽しい。

 


■EPの中で印象に残るのは、やっぱり、EPの1曲目に入っている【PLAY YARD SYMPHONY】という曲。この曲には、MVも作られているので、このEPの中の、一応表題曲という位置づけになるのかな。本当に、素晴らしい曲。

 

先述したが、細かく和訳を読んでいくのは、とても読みにくいので、俯瞰して全体的なイメージで、この曲を聴いてみることする。

 


僕が感じたのは、PLAY YARD(運動場)では、色んな人の色んな物語が繰り広げられているんだけど、それらは独立して存在しているわけではなく、きっとどこかで繋がっている、ということ。

 

友だちの友だちの友だちの…って繋がりを辿っていけば、そもそも運動場なんて狭い世界じゃ、自分と誰かはすぐに繋がるしね。一度も話さずに終わってしまった2人も、ひょっとしたらお互いにお互いを気にかけていたのかもしれない。自分が行った行為が、全然知らない誰かに影響を及ぼしたかもしれない。人々は皆、”交”わっていて、”響”きあっているのだ、と。

 



ボーリング玉でいっぱいの海を目指して
芝生の上の冒険
西日の中に神様が見えた箱の中午後
芝生の日々の魔法が問いかける
あちらこちらで祝砲が鳴る
大丈夫だよ
たまにはちゃんと思い出すから
旅に出る荷物を選んでいる間の事は

 

これが、一応サビの和訳になるわけだけど、かなり独特だよね。

 

人って、色んな選択をして生きていくよね。それは、きっと、何かを辞めてしまう選択や、もう信じるのを辞めてしまおうという選択も含んでいると思う。そういう時は、こっそりと独り、胸の中で決めるんだよね。そういう、何かを諦めてしまう物語が、この曲には詰まっている気がした。

 

でもそれは、悲しいばかりではなくて、新しい旅に出るためには、みんな必要なこととして、何度も受け入れていくんだよね。

 

 

最後の転調がとても気持ちがいい。最後まで聴くと、何か救われた気持ちになる。

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