真っ暗な場所に居るのは、自分がそこに閉じこもっているから

 

Dim The Lights

Dim The Lights / MONOEYES

 

■Dim The Lights…

 

dimは、本来は”ほの暗い”とか、”暗くする”とかいう意味だけど、アルバム収録曲の【3,2,1 Go】の歌詞…そのものずばり”dim the lights”というフレーズには、”あかりを消せる”という対訳が与えられていたので、そうなのかな。”暗くする”と”消す”では、受け取る意味が若干違うような気がするんだけど…。

 

こういうのでいつも思うんだけど、英語で歌詞を書く日本のアーティストが書いた歌詞の対訳って、誰がしてるんだろうね。細美さん自身が、ここまで手掛けていてこういう対訳になっているのなら良いけど…などと考えること自体、もう野暮ったいか。

 


■アルバムの感想です。

 

まず、前作『A Mirage In The Sun / MONOEYES』の感想において、僕は「MONOEYESって何となくELLEGARDENっぽいなって思った」って書いた。the HIATUSは、随分と難しいことをしようとしているなって感じていた一方で、MONOEYESは純粋にロックをしようとしている感じが伝わってきて、そこがELLEっぽいな、って感じた要因になったのだ。それは、ELLEが好きだった自分にとっては、嬉しいことだった。

 

じゃあ、今作はどうか。

 

基本的には、似たような印象を受ける。前作と一つながりで、前作と同じノリで、聴けるアルバムだと思う。そんなに長いアルバムじゃないので、流して聴いていたら、気付いたら終わっているって感じで、さらっと聴ける感じが良いよね。

 


■ただし。

 

何回も連発して申し訳ないんだけど、ELLEっぽいという形容詞については、少しずつ薄れてきているのかなって思った。

 

そう思った一つの要因でもあり、このアルバムの一つの特徴なのが、細美さんが属するバンドであるにも関わらず、細美さん以外のメンバーが、作詞作曲、そして、ボーカルをしている曲があったということだ。

 

具体的には、【Roxette】【Border&Wallls】【Carry Your Torch】の3曲は、メンバーのScott Murphyが作詞作曲・ボーカルを務めている。

 

これは本当に異例で、これまで細美さんが属していたバンドの楽曲は、全て細美さんの作詞作曲・ボーカルによるものだった。(例外として、ELLEの楽曲で、数曲生形さん作曲があるらしい)。作詞作曲はともかく、ボーカルを他のメンバーに譲るのは、これまでとは違うなって思った。


でね。その3曲がすごく良いんだわ。何なら、このアルバムの中では、細美さんの曲よりも、スコットの曲の方が印象に残っているくらい。通しで何回か聴いた後、どんな曲があったっけなぁ…って思い出そうとした時、スコットの曲ばっかりを思い出していた。

 


■ということで、僕自身のクセのようなもので、じゃあ、このアルバム1枚全体でどんなことを歌おうとしているのかな、って最終的に考えないと気が済まない。

 


という目線で、歌詞を読んでいくと、まず1曲目の【Leaving without Us】において、

 


It's leaveng without us anyway
It's leaveng without us anyway
It's leaveng without us anyway
It's leaveng without us anyway

 

という歌詞が出てきて、つまり「どのみち僕らは置いていかれる」ということを何度も連発している。何をそんなに切羽詰ってるんだって話だけど、そういう切羽詰った状況からアルバムが始まる。

 

そこから続く歌には、やたらと、”僕ら”とか”僕と君”とかっていう風に、僕&君という形で書かれた歌が多い…というより、ほとんどがそうなっている。ここで描かれている僕や君が、全部の曲で同じであるとは思わないけど、どの曲でもあんまり幸せそうには見えない…というより、何かに立ち向かっていたり、切羽詰っていたりしている様子が読み取れる。

 


で、最後の【3,2,1 Go】では、和訳で書くと、

 


朝日を見せてよ
そんなテレビ向けの笑顔なんていいから
そして君は誰かにではなく
自分に言い聞かせた「3, 2, 1 行こう」
そしたら僕らは朝日に照らされて
僕は体が温もりに包まれるのを感じた

 

という感じの歌詞が出てきて、最後にタイトルにもなっているフレーズを使って、

 


Today
We can dim the lights
Today
We found Inner lights
Today

 

訳すと、”僕らは灯りを消せる 自分の中に輝く灯りを見つけたから”と締めくくられる。最終的には、ここが救いであり、言いたかったことだったのかなって思った。

 


”光”に関する描写が多く出てきていて、特に印象的なのは、朝日(太陽、日の光)の描写だった。

 

例えば、【Get Up】では、”朝日が昇るなら生きているってことだ 起き上がれ”という歌詞や、朝日ではないけれど、【Free throw】では、”朝顔みたいだね 目が覚めたらもう通り過ぎている”、スコット曲でも【Border & Walls】でも”カーテンをレールから引きはがして 日の光を入れようぜ”など。

 

真っ暗な場所に居るのは、自分がそこに閉じこもっているからであって、明けない夜は無いし、いつだって外は太陽の光が照っている…というより、生きていれば誰にだって、自分の中に輝く光を持っているから、暗闇から抜け出すのは君次第だ、みたいな感じなのかな。

 

youtu.be

 

youtu.be

 

youtu.be