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おじさんの音楽レビュー#38 『aurora arc / BUMP OF CHICKEN』

 aurora arc (初回限定盤A)(CD+DVD)

aurora arc / BUMP OF CHICKEN

 

<収録曲>

01.aurora arc
02.月虹
03.Aurora
04.記念撮影
05.ジャングルジム
06.リボン
07.シリウス
08.アリア
09.話がしたいよ
10.アンサー
11.望遠のマーチ
12.Spica
13.新世界
14.流れ星の正体

 

 

■2019年7月10日に発売された、通算9枚目のBUMP OF CHICKENのアルバムです。前アルバム『Butterflies』からだと、約3年5ヶ月ぶりのアルバムです。

 

初回限定盤には、COUNTDOWN JAPAN 18/19のライヴ映像と、ミュージックビデオが11曲も収録されたDVDまたはBlu-rayが付いてきます。もうこの映像作品だけでも、ひとつのパッケージとして売っても良いくらい豪華すぎですよね。

 


■まずは、個人的な総評です。

 

これは、誰しもが思っていることだと思うんですが、既に発表されている曲が多すぎて、半ばシングルコレクションというか、ベストアルバムというか、そういう感じになっちゃっていますよね。

 

アルバムで初めて聴ける新曲としては、【aurora arc】と【ジャングルジム】だけでしたね。それ以外はすでに、1番だったり、その曲の大部分だったりがもう聴けるような状態だったので、なんか新曲が入っているという感覚では聴けませんでした。

 

やっぱり、アルバムを買う醍醐味っていうのは、シングルコレクションやベストアルバムなどを除いて、アルバムで初めて聴ける曲があるからってのがあると思います。アルバムの新曲ってのは、いつだってわくわくしますよね。

 

そういう意味でいうと、『aurora arc』は、そういう新曲はあんまり入っておらず、今までもうすでに発表済みの曲の復習みたいな感じのアルバムであり、少し残念な気がしました。

 


それでも、前作『Butterflies』は、そのアルバム曲自体に、自分的に気に入った曲を見つけることができずに終わってしまい(辛うじて、1曲目の【GO】だけは大好きです)、そんなに好きなアルバムではないので、そういう意味で比べてみると、この『aurora arc』は本当に良いアルバムだなって感じているんです。

 

矛盾するようですが、すでに知っている曲が多くあったので、どういう雰囲気の曲が次に次にくるのかが分かっているので、”期待を裏切られた”という感覚は起こりにくかったと思うのです。

 

知らない曲だったら、どんな曲なんだろうって期待値が上がってしまい、それがあんまり好きになれなかった時のがっかり感は大きいですからね。それがなかったのは、結果としては良かったのかな、という印象です。

 


それから、知っている曲が多いからこその楽しみ方としては、バンプでは特に思うんですけど、シングル曲などもアルバムに入って、アルバムの流れの中で聴くと全然違って聴こえるってことがありますよね。

 

このアルバムまでのバンプは、単体でポツポツと新曲を発表してきましたが、それがアルバムとして一同に会すると、やっぱり壮観ですよね。それで、その流れの中で聴く曲が、すでに聴いたことがある曲だとしても、良い意味で違う雰囲気で聴こえてきました。

 

特に、そのことを強く感じた曲は、【月虹】と【新世界】でした。

 

【月虹】に関しては、そんなに聴いたことがなかったので、”新曲っぽさ”という感覚が自分の中では強かったので、ちょっと雰囲気が違って聴こえた、とは意味が違うかもしれませんが、本当にいい曲だと感じたんです。確か、これまではアニメの主題歌として、そのアニメ映像をバックに歌が流れていたのですが、それを抜きにして曲を単体で、しかもフルで聴くと、全然印象が違って聴こえたんです。

 

【新世界】に関しても、【月虹】と同様に、アニメーションをバックに歌が流れている映像が公開になりましたが、これもアニメ映像を抜きで、アルバムでフルバージョンを聴いたら、すごい良い曲に聴こえました。曲順もナイスでしたね、最後の【流れ星の正体】という曲が、すごく壮大な曲なので、その曲の前にこの【新世界】が入っていることが、良い前フリ(という言い方失礼だけれど…)になっているなって思ったんです。【新世界】→【流れ星の正体】の流れは本当に素敵でした

 

 

■ということで、1曲1曲語ってみよう…と思ったのですが、もうすでに語っている曲もありますので、それに関しては、すでに書いた記事に任せました。

 

また、語っている内容の長さに、長い短いがあるのですが(極端に短いもの、一言だけの感想もありますが…)、まぁ、個人的な思い入れの深さだと思ってください。

 

日々の合間をぬって、少しずつ書いていきましたら、結構長くなってしまいました。

 

 

01.aurora arc

アルバムの表題曲であり、1曲目を飾るインストゥルメンタルの曲です。

 

すでにバンプは、シングル曲として【Aurora】という曲を発表していて、このアルバムにも入っていますが、さらにそれに被せるように、【aurora arc】という曲を収録して、しかもアルバムのタイトルにもしてしまっています。

 

なので、よっぽど"aurora"という言葉に込めた想いを強調したかったんだと察することはできますが、それが具体的に何なのかは、果たして…。

 

ちなみに、"arc"という言葉の意味は「弧(こ)」という意味なのですが、アルバムタイトルが"aurora arc"であるのに対して、ツアータイトルは"aurora ark"となっています。"ark"という言葉の意味は「箱舟」という意味なのですが、この紛らわしい"arc"と"ark"を、藤原さんが混同して勘違いしてしまったことも、これらアルバムタイトルやツアータイトルが名付けられた背景にあるようです。

 

曲についての感想ですが、曲名が曲名なだけに…という理由もありますが、幻想的な雰囲気の曲です。とても寒い感じがして、どこまでも続く夜空を見上げているような、そんな光景がありありと浮かんでくるみたいです。

 

 

 

02.月虹

TVアニメ「からくりサーカス」の主題歌に選ばれた曲です。

 

何ていうか、今のバンプが奏でる、最新版の【カルマ】って感じの曲です。疾走感とまくしたてるように歌っているところが、【カルマ】的だなって思ったんです。歌詞も、何となく似ている部分を感じたんです。

 

しかし、特にイントロや間奏で聴こえてくるギターのリフが、個人的にはアラビアぽいっというかインドっぽいというか、不思議な感覚を覚えたのですが、それがバンプロックと妙にマッチしていて面白いなって感じました。

 

 

 

03.Aurora

テレビドラマ「グッドワイフ」の主題歌に選ばれた曲です。

 

先述の通り、このアルバムの一つの核と成るであろう曲です。すでにシングル曲として発表した曲に、アルバムでもう一度焦点を当てることって、珍しいんじゃないかなって思います。

 

この曲に関しては、以前記事を書いたので、そちらに任せたいと思います。

 

Aurora / BUMP OF CHICKEN の記事

http://itukamitaniji.hatenablog.jp/entry/2019/03/23/154544

 

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04.記念撮影

「日清カップヌードル」のテレビCMの曲に選ばれた曲です。

 

高校生化した、「魔女の宅急便」や「アルプスの少女」など、色んな意味で話題になったCMでした。最近は、「ONE PIECE」まで高校生化させてしまっており…これはこれで好きです。

 

この曲に関しても、以前記事を書いたので、そちらに任せたいと思います。

 

記念撮影 / BUMP OF CHICKEN の記事

http://itukamitaniji.hatenablog.jp/entry/2017/07/10/015230

 

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05.ジャングルジム

アルバムに収録されている曲のほとんどが、発売前にすでに発表されてしまっていた中、この曲はアルバムで初めて聴けた貴重な曲でした。ただし、内容は藤原さんの弾き語りだったので、少し物足りなさを感じてしまいましたが…すみません。

 

個人的に思ったのは、この曲と【透明飛行船】(アルバム『COSMONAUT』収録)との繋がりでした。

 

【透明飛行船】という歌の内容は、得意なはずの鉄棒でミスをしてしまった主人公が、周りの先生や友達に優しくされた挙げ句、本当はとても悔しい想いをしているのであろうが、笑って強がって"平気なふり"をする、という物語を描いた歌です。

 

結局その後、主人公は独りになって、"宮田公園"なる場所でこっそり泣くのです。

 


鉄棒が得意だったけど よく慣れた技を舐めてかかり
後ろ向きに頭から落ちた 飛行船が見えた昼休み

 


君は
精一杯 精一杯 笑ったでしょう
皆の前 あの子の前 取り繕って

 


君は
ひとりこっそり 泣いたでしょう
帰り道 夕焼け 宮田公園で

 


そして、【ジャングルジム】にも、その主人公の描写と(個人的に)想像できる歌詞が出てきていました。

 


皆の前じゃいつも通り おどけてみせた昼の後
一人残って 掌の鉄の匂いを嗅いでいた

 

具体的にはここの部分だけなのですが、全体を読んでみても、何となく【透明飛行船】に繋がりそうな歌だなって思ったんです。

 

この【ジャングルジム】がある場所は"宮田公園"であり、鉄棒をミスして泣きに来た主人公と同一人物とかだったら面白いな、と想像して聴いています。

 

 

 

06.リボン

2016年2月11日、BUMP OF CHICKENは結成20周年を迎え、同日、出身地の千葉県にて結成日記念LIVEを行いました。

 

この辺りから、バンプの20周年イヤーが始まり、昔とは考えられないほど、とても精力的にスピーディーに活動をしました。

 

個人的には(今でも)、いわゆるEDMだったり、ジャンルとしてはロックはロックなんだろうけど、昔のバンプロックとはかけ離れた"キラキラサウンド"の曲は苦手であり、アルバム『Butterflies』も好ましく聴けなかったんです。

 

そんな、モヤモヤが続く中、20周年イヤーが終わる日、つまり、2017年間2月10日に発表されたのが、【リボン】という曲でした。

 

この曲を聴いた時、何だかとても安心したことを覚えています。何か、ようやく落ち着いて、久しぶりにバンプの歌を聴くことができている、という風に思ったんです。そして、何だかんだ、自分はバンプが好きで、これからもずっと聴いていくんだろうって再確認した瞬間でもありました。

 

BUMP OF CHICKENは変わった…これは、たくさんの人が思っていることだと思います。個人的にはいつからだろう、最初に自分が「あれ?」って思ったのは【虹を待つ人】あたりだったかもしれません。

 

それでもちゃんと、この【リボン】とか、後述する【話がしたいよ】とか、未だに個人的に大好きになる曲もたくさんあって、そういう曲を未だに待っている自分がいます。だから、バンプのファンは、いつまでも止められないんです。

 

リボン / BUMP OF CHICKEN の記事

http://itukamitaniji.hatenablog.jp/entry/2017/05/01/230324

 

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07.シリウス

TVアニメ「重神機パンドーラ」のオープニング主題歌に選ばれた曲です。2曲目の【月虹】と同じように、アニメのオープニング主題歌であり、同じように疾走感を感じるロックナンバーです。

 

後述する【Spica】とともに、アニメ「重神機パンドーラ」を挟むように、OP/EDテーマに選ばれました。この曲も好きなんですが、個人的には【月虹】の方が好きですね。

 

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08.アリア

テレビドラマ「仰げば尊し」の主題歌に選ばれた曲です。この曲に関しても、以前記事を書いたので、そちらに任せたいと思います。

 

アリア / BUMP OF CHICKEN の記事

http://itukamitaniji.hatenablog.jp/entry/2016/09/10/180824

 

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09.話がしたいよ

映画「億男」の主題歌です。このアルバムの中だったら、ひいては、最近のバンプの曲の中だったら、ダントツで一番好きな曲です。

 

”バス”や”ガム”といった言葉を、君と過ごした時間や、そこから離れなければならない寂しさや葛藤を表現していて、こういう歌詞が書けるのは、紛れもなく藤原さんだなって、勝手ながら感動したわけです。

 

それから、ファンには見逃せない”ボイジャー”という言葉も出てきますね。過去に出したアルバム『orbital period』に、そのものずばり【voyager】(読み方はそのまま”ボイジャー”)という曲があり、この言葉を歌詞に出すことでバンプとしての活動がずっと続いてきたことも感慨深く感じることができます。

 

この曲に関しても、以前記事を書いたので、そちらに任せたいと思います。特に思い入れの強い曲です。おじさんも、昔のことを思い出して、目頭を熱くさせちゃいました。

 

話がしたいよ / BUMP OF CHICKEN の記事

http://itukamitaniji.hatenablog.jp/entry/2018/10/15/221359

 

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10.アンサー

TVアニメ「3月のライオン」の主題歌に選ばれた曲です。BUMP OF CHICKEN×三月のライオンのコラボは、前に【ファイター】という曲に次ぐ2回目ということになります。

 

最初に、漫画と音楽のコラボレーションとして、【ファイター】という曲が、漫画「3月のライオン」の10巻に付属されました。その後、配信限定シングルとしてリリースされました。

 

さらにその後、「3月のライオン」がNHKでテレビアニメとして放送されるようになってから、そのエンディングテーマに、【ファイター】が選ばれました。その時に、それと同時にアニメのオープニングに選ばれたのが、【アンサー】でした。同時期に、OPとEDでバンプの曲が聴ける時期があったんですね。

 

個人的には、【ファイター】の方が、「三月のライオン」に寄り添った、というか、歌詞を読むと「三月のライオン」的な部分が多いと感じた部分が多くあったという印象です。【アンサー】単体で聴いたとして、「三月のライオン」をそんなに感じる内容にはなっていないなって感じたのが、率直な感想です。

 

そこは、少し残念だったなと思うのですが、歌自体はとてもいい曲だと思っています。

 

ちなみに、僕はここでも何度も書いているとおりなんですけど、「三月のライオン」という漫画はとても好きなんです。コミックスを全巻持っているほどで、今でも買い集めています。ただし、映画だけは許せません。前半はともかく、後半のあの展開は許せません。

 

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11.望遠のマーチ

妖怪ウォッチワールド」のテレビCMソングに選ばれた曲です。あんまり好みではないです。すみません…。

 

 

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12.Spica

TVアニメ「重神機パンドーラ」のエンディング主題歌に選ばれた曲です。

 

シリウス】とともに、アニメ「重神機パンドーラ」を挟むように、OP/EDテーマに選ばれました。【シリウス】とは打って変わって、バラードナンバーになっています。あんまり好みではないですかね、こういう感じは。

 

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13.新世界

ロッテ創業70周年記念スペシャルアニメーションのテーマソングに選ばれました。

 

最初に聴いた時は、アニメーションの感じとも相まって、これもあんまり好みじゃないな、って思ったんです。何か、隠し曲みたいなノリの曲だなって、感じたことを覚えています。

 

ただ、(これはこの曲に関してだけではないけれど)曲順によって全く新しく感じる曲ってありますよね。特に、この曲はそう感じました。【Spica】(バラード)と、【流れ星の正体】(壮大なアルバムラストの曲)に挟まれて、本当に良い位置に入っているなって思ったんです。

 

それで、余計なアニメ―ション(すみません)抜きで改めて聴いてみると、割といい曲だなって思えたんです。まぁ、”ベビーアイラブユーだぜ”のノリは、苦手なんですけど、ノリノリで気持ちがよく、楽しくなるような曲だなって感じました。

 

歌の内容は、アニメーションの通り、ふとしたきっかけで恋に落ちた主人公の気持ちを歌っているような内容になっているんですけど、その描写の仕方がとても面白いなって思うんです。

 


例えば 曲がり角 その先に君がいたら
そう思うだけでもう プレゼント開ける前の気分

 

ハズレくじばかりでも 君といる僕が一等賞
僕はこれが良いんだ 何と比べても負けないんだ

 


ケンカのゴールは仲直り 二人三脚で向かうよ
いつの日か 抜け殻になったら 待ち合わせしようよ

 

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14.流れ星の正体

この曲の存在が初めて世に出たのが、ちゃんと調べ直してみますとと、2017年1月28日~1月30日の3日間のことのようですね。その期間にのみ、バンプのオフィシャルサイトで、藤原さんの弾き語りとして配信されました。

 

僕も、一度だけ見た記憶があるのですが、動画と言えども、映像も何もない音声だけが流れるものでした。何の前触れもなく、こんな風に急に新曲を公開するのは、珍しいことですよね。しかも最初のこの弾き語りは、ごく短いバージョン(1番だけ?)だったと記憶しています。

 

この時点では、リリースなどの予定も一切明かされずに、先述のように3日間公開した後、この曲は消えていきました。

 


次に、再びこの曲が世に出たのは、2019年4月12日のことでした。相変わらず弾き語りでしたが、最初の短いバージョンよりは長く、2番と思われるところまで公開されました。

 

YoutubeInstagramにて、映像のバージョンの違う動画が2つ流れましたが、それぞれ、Youtubeの方は、リリックビデオ的な感じで真っ暗な画面に歌詞が載せてあり(最初のオフィシャルで流れた映像と同じか?)、Instagramの方は、実際に藤原さんが弾き語っている様子が動画でアップされました。

 

しかし、ここでもまだ、リリースなどの予定も一切明かされませんでした。

 


何なんだこの歌は!? 何のつもりで作った歌なんだ!?

 

と思っていたら、程なくアルバム『aurora arc』の情報が解禁になり、そこにこの【流れ星の正体】が入る、ということが分かりました。しかも、一番最後の曲になっていましたね。

 

【流れ星の正体】が、どの時点でどれくらい出来上がっていたのかは定かではありませんが(もともと最初から完成版があったのか、それとも動画を少しずつ公開していくと同時に、時間をかけて少しずつ作っていったのか)、アルバム『aurora arc』の発売にともなって、ようやく【流れ星の正体】の完成版を聴けるようになるわけです。最初のオフィシャルサイトでの公開から、実におよそ2年半経つわけです。

 


さて、曲の感想・考察なんですが。

 

まず率直に言うと、最初これは何を歌っている曲なんだろうって、思ったわけなんです。そこで、色々とネットで調べて見たところ、この歌の弾き語りをオフィシャルサイトで最初に発表した頃、藤原さん自身がおよそ17年も書き続けてきた、音楽雑誌「B-PASS」におけるコラム、その名も「Fujiki」が最終回を迎えたそうなのです。(定かではないですが、藤原日記を略して、Fujikiであるらしい)

 

それで、いわゆる読者メッセージ的な感じで、Fujikiの最終回に書いた言葉が、どうやら【流れ星の正体】の歌詞になっているようです。なので、【流れ星の正体】は、”永らく自分が書いていたコラム「Fujiki」の読者に向けたメッセージソング”と言えるかもしれません。


【流れ星の正体】の歌詞を少し引用して紹介してみますと

 


誰かの胸の夜の空に 伝えたい気持ちが生まれたら
生まれた証の尾を引いて 伝えたい誰かの空へ向かう

 


時間と距離を飛び越えて 君のその手からここまで来た
紙に書かれた文字の言葉は 音を立てないで響く声
そうやって呼んでくれただろう 見上げればちゃんと聴こえたよ
僕の上にも届いたように 君の空まで届いてほしい

 


せめて君に見えるくらいには輝いてほしい
流れ星の正体を僕らは知ってる

 

こういう感じですね。上述のように、この歌を”読者に向けたメッセージソング”と捉えれば、結構腑に落ちるような表現が多くあることに気がつきます。

 

Fujikiでは、読者から届いた質問やメッセージに藤原さん自身が答えることも多くあったようです。それは、BUMP OF CHICKENの活動や歌に対するメッセージはもちろんのこと、おそらく読者の悩み相談やプライベートなことまで、多岐に渡っていたと思いますが、優しい藤原さんのことなので、その全てに目を通して、きっと感謝の気持ちを持っていたんだろうと察しがつきます。

 


そういう経緯があって、【流れ星の正体】という歌が出来上がるわけですが、個人的に”流れ星の正体”として、2つの意味を含んでいると思っています。

 

まず、一つ目の”正体”は、読者から藤原さんへの言葉という意味。これは歌詞の部分だと、

 


時間と距離を飛び越えて 君のその手からここまで来た
紙に書かれた文字の言葉は 音を立てないで響く声
そうやって呼んでくれただろう 見上げればちゃんと聴こえたよ

 

この辺りが該当するのではないでしょうか。ちゃんと皆の声は、メッセージは届いているからねと、優しく答えているのが伝わってきます。

 


そして、もう一つの正体は、藤原さんから読者への言葉という意味です。これに関しては、色んな形があると思うのですが、例えば、藤原さんが作る歌や、Fujikiで藤原さんが書いている言葉もそれに当たると思います。

 

歌詞の中では、先程の歌詞に対するアンサー的な感じで、

 


僕の上にも届いたように 君の空まで届いてほしい
せめて君に見えるくらいには輝いてほしい
流れ星の正体を僕らは知ってる

 

こういう風に歌われています。藤原さんが、ファンから受け取ったメッセージに対して、言葉を返している(返そうとしている)部分ですね。

 


この歌詞の中では、出だしで”誰かの胸の夜の空に”と歌われているように、人の心を”夜空”に例えている節があります。だから、そこに届く(届けようとしている)言葉=夜空に輝いて飛んでいく流れ星と、そういうことですよね。それは、ファン→藤原さんも、藤原さん→ファンも同じことなんですよね。


アルバムに収録された【流れ星の正体】の完成版については、今までは聴くことができなかった、大サビが最後に加わっています。今までは、弾き語りの曲だと思っていたところから、個人的には【Smile】を思わせるような、一気に盛り上がりを見せて、壮大に最後へと向かっていきます。

 


太陽が忘れた路地裏に 心を殺した教室の窓に
逃げ込んだ毛布の内側に 全ての力で輝け 流れ星

 

最後の方に出てくる歌詞です。藤原さんはこの歌を、世の中に居る、(今は)苦しい状況にあっている人々にも届くように、歌っているのだと思います。藤原さんは、いつだってそうだったんですよね。

 

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