HAUGA / ArtTheaterGuild

HAUGA

【HAUGA / ArtTheaterGuild】

 

<収録曲>
01.Stamen
02.TOYRING
03.MADDERGOLD
04.蝶の舌
05.HOME ALONE

 


■アルバム自体は、2018年10月17日に発売されたものなので、作品の紹介という意味では時期遅れなんですけど、去年リアルタイムで購入してからずっと聴いている、とてもお気に入りの作品なので、今回紹介しておきます(現在は2019年2月)。

 

そもそも、このArtTheaterGuild(アートシアターギルド)というバンド…僕自身もこのアルバムが初めて聴いた作品なので、まだ当バンドを知って日が浅いですが、大好きな作品なので、作品と合わせてちょっと紹介してみます。

 


■まず、そもそも僕が、このArtTheaterGuildというバンドを知ったのは、the pillows山中さわおさんがプロデュースをする、ということを知ったことがきっかけでした。the pillows山中さわおさんが好きなので、どんなバンドなんだろうって、興味を持ったのが始まりでした。

 


ちょっと違うアーティストの話になるんですけど、カミナリグモというバンドがあって、このバンドもArtTheaterGuildと同じく、山中さわおさんのプロデュースを受けたことをきっかけとしてその名を馳せ、僕自身も知ったバンドでした。

 

カミナリグモは、個人的にすごい好きになったバンドで、今でもよく聴いています。カミナリグモは、2016年に一旦活動を休止してしまい、ボーカルの上野啓示さんがソロプロジェクトのかけらフィルム名義で活動をはじめたんですけど、そのかけらフィルムのライヴには、一度行くことができました。とても素晴らしかったのは、言うまでもありません。(ちなみに、これもまたソロで活動をしておられる、sleepy.abの成山剛さんとの合同ライヴでした)

 

ちなみに、カミナリグモは、2018年の終わり頃から活動を再開させたらしいので、また彼らの新曲が聴けるということを思うと、それもすごい楽しみに思っているところなんです。

 


…と、こういう風に、以前に山中さわおさんがプロデュースしたバンドにハマったことがあったので、ArtTheaterGuildも聴いてみたいと思ったんです。

 

それで、YouTubeで発表されている音源や、確か発売前にタワレコで少し試聴できたんですけど、その音源たちを聴いてみた結果…ほら、かっこいい!ってなったわけです。もう一発で好きになりました。

 


■ArtTheaterGuildは、

 

ギター・ボーカル:伊藤のぞみ(男性!)
ギター:木村 祐介
ドラムス:浅井萌(この人は女性)

 

というメンバーで構成されている3ピースバンドであるようです。奇しくも、the pillowsと同じメンバー構成ですね。

 

カミナリグモに関しては、ギターボーカルとキーボード&シンセの2人が正規メンバーで、サポートでベース(the pillowsの元サポートだった鈴木淳さん…)とドラムというメンバーだったので、特にキーボードが居るというところは、ピロウズとは大きく違うところでした。

 


で、こんなこというと、両バンドに失礼なのかもしれないけれど、ArtTheaterGuildは正統なthe pillowsロックの後継者という感じがしています。

 

カミナリグモもArtTheaterGuildも、山中さわおさんにプロデュースしてもらったから、ということもありますし、そもそも両バンドとも、the pillows山中さわおさんに憧れ、また影響を受けてきたことは、その楽曲の至るところからにじみ出ているんです。

 

ただ、先述の通り、バンドの構成上、ArtTheaterGuildの方が、より近いものになるというところもあるかもしれないですね。カミナリグモは、キーボードがメンバーに居て、その音が前面に出ているので、the pillowsに似ているようで、全然違うような印象を受ける曲も多くあります。

 


まぁ、それぞれのバンドにはちゃんとオリジナリティーはあって、どのバンドも区別して好きなんですけどね。the pillowsっぽいなって思ったのは、ごく最初の方だけで、聴き続けていくとあんまり思わなくなっていきました。

 


■ということで、ArtTheaterGuildのアルバム『HAUGA』、曲数が少ないので、少しずつですが全曲紹介してみたいと思います。

 

ちなみに、ArtTheaterGuildの公式のブログにおいて、ボーカルの伊藤さんがアルバム『HAUGA』について語っておられていますので、それも参考にさせていただきました。

 

その記事はこちらになります。↓

ArtTheaterGuild • 「HAUGA」

 


01.Stamen

Stamen

Stamen

  • ArtTheaterGuild
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

Stamen(ステイメン)の意味は、植物の雄ずい(おしべ)であるようです。イントロを聴いた瞬間に、ああ、これ好きだわ…って直感で思いました。何ていうか、ピロウズでいうと、【ノンフィクション】みたいなゆるいイントロです。

 

それで、後述するどの曲もそうなんですが、ArtTheaterGuildは、歌詞が不思議で面白いんですよ。独特で意味が分からないフレーズも多いですが、歌詞の雰囲気は、ピロウズと全然似てないと思います。

 

曲の解釈としては、別れを迎えてしまった男女が居て、おそらくその男の方が、みっともなく未練たらたらと女性のことを思っているような歌です笑 ただ、そうなってくると、Stamenは何を表しているんだろうって思ってたんですが、記事には、こんな風に書いてありました↓

 


Stamen(ステイメン)は「雄蕊(ゆうずい)」という意味を持ちますが、俺の中では「人の持つ人格の核」という感じの意味合いでこの単語を曲中で歌っているつもりです。

 

「ステイメン」「Stay man」「捨て意芽」

 

面白いトリプルミー二ングですよね。歌詞の中に、”「顔だけの朝顔と同じで ジョウロを持つ誰かを待ちぼうけ」”というフレーズがあって、そこがまさしく、ずっと一緒に居た人と別れて取り残されてしまった気持ちを(Stay man)、置き去りにされてしまった植物(Stamen)にかけている、という感じになるんですかね。

 


ちなみに、アルバム収録曲では、この曲にだけMVがあります。もちろん、曲がフルで聴けることが一番うれしいことなのですが、それに加えて面白いのが、MVの中には、あからさまにthe pillowsを思わせるものが出てきます。

 

パッと見て確認できるのは、the pillowsのアルバム『MY FOOT』が出てくること、ボーカルの伊藤さんが来ているTシャツが”フリクリ”のTシャツであること、Tシャツの山から拾い上げられたTシャツの柄が、the pillowsの”purple apple”であることなどがありました。この様子だと、まだありそうですが、どうでしょうか。

 

youtu.be

 


02.TOYRING

TOYRING

TOYRING

  • ArtTheaterGuild
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

この歌に関しても、【Stamen】と同じように、別れた後の男女のことを、男性目線で歌っているような感じがします。

 

ボーカルの声質や、メロディーやギターの音質の感じが、この曲に何となく、気だるい感じをまとわせています。

 


03.MADDERGOLD

MADDERGOLD

MADDERGOLD

  • ArtTheaterGuild
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

このアルバムの中だったら、一番好きな曲です。

 

イントロから、もうやられちゃいました。1曲目の【Stamen】といい、この曲といい、このバンドの作り出すイントロから、もう胸をグッと掴まれちゃうところを思えば、僕は本当にこのバンドのことを、これからも好きでいられるんだろうなって思います。特に、ギターの音や演奏(ソロやリフも含めて)が、どの曲も本当にいいんです。

 

曲としては、すごい壮大な曲です。最初は穏やかに曲が始まったらと思ったら、サビで一気に盛り上がっていく感じ、この落差がたまりません。何でもかんでもピロウズで例えるのは良くないですが、奇しくも、先程の【Stamen】の話で出てきた、アルバム『MY FOOT』の【さよならユニバース】みたいな感じがしました。

 

ちなみに、MADDARとは植物の茜(あかね)という意味で、例えば、MADDER REDで”あかね色”とかっていう意味になるんですけど、この曲のタイトルは、どういう意味になるんですかね。曲の中に、

 

(出だしの歌詞が)

窓から飛び降りた
日差しはどこに向かうのかな

 

(終わりの歌詞が)

窓から飛び込んだ
日差しが僕を貫いている

 

という表現があるので、その日差しの色を表現している言葉なんですかね。赤っぽい金色みたいな感じ…夕焼けの色を想像しました。

 


04.蝶の舌

蝶の舌

蝶の舌

  • ArtTheaterGuild
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

そういえば、全然内容は覚えてないけれど、たまたま見た昔の映画で、「蝶の舌」っていうのがあったなって思ってたら、どうやら本当にその映画から着想を得たらしいです。

 

記事の中で、ご本人が触れているとおり、アルバムの中だったら、音が極力少なくなっていて、一番おとなしい曲になっています。

 

歌詞の内容は、これまた別れて未練たらたらの男性の歌なのかな、とか思ったんですけど、どうやらこれは倒れてしまった母親のことを歌われた歌であるようです。

 


05.HOME ALONE

HOME ALONE

HOME ALONE

  • ArtTheaterGuild
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

蝶の舌】が、どうやら映画から着想を得たらしいので、この曲も同様に、もしや映画の「HOME ALONE」から着想を受けたのかな、とか思ったんですけど、どうなんですかね。

 

この曲のみ、全編が英語歌詞になっています。ピロウズのアルバムも、1曲は英語歌詞の曲を入れることが通例になっているので、それをリスペクトしてのことでしょうか。

 

この曲もやっぱり、ギターのフレーズにハマってしまいます。

 


■あとは、アルバムタイトルの『HAUGA』についてですが、最初何て読むんだろうって、そこからよく分かりませんでしたが、英語でもこの言葉を見つけることが出来なかったんです。ご自身が語っておられることによると…

 


かっこつけたセリフも許してくれるなら、
映像の無い一つの「邦画」として、俺たちの「萌芽」の瞬間を見つめてもらえたらと思います。
俺たちが芽吹き飛ばした種を、誰かの心が受け止めてくれますように。

 

ということだそうです。


1曲1曲が、不思議な世界観を持つ「邦画」のワンシーンのような、しかも、それらの曲が繋がっているような風にも読めさえすること。

 

山中さわおさんという、強力なバックアップを経て制作された、初めての全国流通アルバムによって、植物が「萌芽」(芽が出ること)するように、ArtTheaterGuildの活動が、さらに進んでいくこと。

 

そもそも、バンド名が”ArtTheater”Guildですからね、曲やアルバムを通じて、一つの映画(邦画)を見せているような世界観を守っているのでしょうか。

 

ここもダブルミーニング的ですね。本当に、言葉の使い方が面白いというか、おしゃれというか、そういうところも、ArtTheaterGuildの魅力になっていると思います。これからがすごい楽しみなバンドです!